2026/07/22(水)無尽という文化を発見した
「無尽」という言葉を聞くと何となく「無尽蔵」と繋げたくなるが、世の中には「無尽」という行為があるというのを知ったので備忘録として書いておく。
無尽というのは相互扶助の一形態で、ある物が欲しい人を集め、定期的に一定額を徴収することで、「ある物」を給付する仕組みらしい。
簡単に言うと10万円の背広を欲しい人を10人集め、毎月1万円徴収すると、毎月1名に背広を給付することができる。
あたかも貰える人が回転しているように見えるからか、英語ではRotating Savings and Credit Association(回転型貯蓄信用講)と呼ばれているらしい。
仕組み上、一番最初に背広をもらった人が有利になり、一番最後に背広を貰った人には何の利益もないことから、誰かが裏切ると即時破綻する極めて脆弱な制度であるが、原理上全員が約束を守る限り利子が発生しえないため、戦後などお金がない時は重宝したらしい。
Wikipediaの無尽の記事によると、今日においては互助会費のようなものも無尽の一種として扱われているようだ。恐らく複数人で何かしらの目的のために金銭を積み立て、最終的に分配する形態を無尽と呼んでいるのかもしれない。Wikipediaによるとこの手のものは山梨に多いらしい。
誰かが冠婚葬祭するたびに祝儀や香典を渡すのも貰う人が回転しているという意味では無尽と呼べるのかもしれない。
また無尽は業にすることが可能で、無尽業法という法律があり、かつては多くの金融機関が無尽を行っていたそうだ。しかし金銭無尽が禁じられた結果、その多くは相互銀行へと姿を変え、現在は日本住宅無尽株式会社が唯一の例となっているようだ。
日本住宅無尽株式会社のトップにも「ONLY ONE MUJIN」「弊社は100年以上の歴史を持つ日本唯一の無尽会社です。」とある。無尽会社は社名に「無尽」を付与する必要があるらしいので社名に無尽とついているようだ。