2026/10/19(月)adiary置き換え計画は取りやめようと思った
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adiary置き換え計画始動から着手した、adiaryに代わるCMS開発の続き。前回はadiary置き換え計画 進捗その3。
前回初版リリースまでに実装する予定の機能メモとして挙げたものは、大半を実装し終えた。果てしなく爆発的に実装した。取り敢えず運用のベースに乗せるだけのものは出来たくらいだ。しかしそこで一つの葛藤が生まれた。
生まれた葛藤
実装を進めるうちに「本当にこれでいいのか」という迷いが生まれてきた。そして、いったん立ち止まって考え直した方がいいのではないか、と思うようになった。
- LLMに丸投げで作らせた、正しいかどうかも分からないまま何となく動いているだけの代物。それでいいのか?
- パフォーマンスはadiaryに劣り、LLMに指摘して直させても、言われた通りにベンチを取ればかえって遅くなっている。それでいいのか?
- なぜ動いているのか自分でも説明できない。それでいいのか?
- そんなものがadiaryの後継を名乗るのは、さすがに無理があるのではないか?
そんな葛藤が湧いてきた。
正直なところ、LLMに色々やらせた結果、表面上は動いているが、きちんと要件定義や設計をしていなかったこともあって、細かい部分はうまくいっていないように見えた。LLMはコンテキストが膨らむにつれて文句を言い出したり、明らかに誤った判断をし始めたりもする。長く使っていくものを作るにしては、あまりにも拙速な開発だったのではないかと反省している。
今回の変更点
とはいえ作るものは作ったのでそこだけ出していく。
メディアブラウザが実用レベルになった
今回一番手を入れたのがここで、記事に画像を貼るためのモーダルだったものが、ファイルマネージャーに近しいレベルになった。
大分それっぽい見た目だ。フォルダの作成やリネーム、削除にも対応した。UIはadiaryと比べるとだいぶしょぼく不便。
ファイル情報やどこに添付されているかも出せる。
複数選択してD&Dで移動させることもできる。Shiftキーを押しながら一括選択だって可能だ。
ダブルクリックでサムネイルビューワが立ち上がるところも再現したし、サムネイルビューワもFancyboxではなく、自作品にした。
画像以外のファイルのアップロードに対応
これまでは画像と動画しか上げられなかったが、mp3、txt、md、csv、tsv、json、zip、7z、pdfも上げられるようにした。
例えばテキストファイルをアップロードしてプレビューも出来るようになった。
記事中に[file:mp3:~~~~]と書けば<audio>で出力されるようにし、音楽も流せるようにした。
一方でHTMLやSVG、XMLなど、ブラウザがこのサイトのオリジンでスクリプトを動かせるとのことで、これらのアップロードは許容しないようにした。
またTIFFなどサムネイル生成時に任意のコマンドが実行される可能性があるものについてもアップロードさせない対応をした。
追従する目次の作成
Wiki.jsやGitHubにある追従する目次も作った。
この目次の設計はGitHubのスクロール時に追従する目次ハンバーガーメニューから着想を得ている。
執筆まわりの改修
これまではアイキャッチのモード選択と言う煩雑なものがあったが、今回の改修ではモード選択をなくし、WordPressのUIを採用した上で、アイキャッチにする画像選択についてはadiaryの自動選択アルゴリズムと、手動選択の二つを暗黙的に選択できるようにした。
手動で選択すればそれがアイキャッチとなり、それをしなければ最初の画像がアイキャッチとなり、画像がなければ既定の画像がアイキャッチとなる仕組みだ。
本番デプロイの準備
本番デプロイにあたり、必要なドキュメントの整理や、FCGI対応も行った。
さくらのレンタルサーバーでも動作し、家のサーバーでもFCGIとして高速に動作した。
しかしadiaryを超える速度にはならなかった。
その他の細かい変更
他にもこまごまとした対応をしたが、結局のところ虚無になってきた。
アクセス解析を入れられるようにしたり、カウンターを挿入できるブロックを追加できるようにしたりもした。
この記事も、既に使わなくなったことについて書いているので虚無である。
得られたこと
今回の開発は一旦中断することにしたが、セキュリティ周りの対策の知見や、FCGIの作り方など、幾つかの技術的な知識が手に入ったのは有益だったと思う。
また外部のフィードアグリゲーターから画像が直リンクされていることを把握できるなど、中々新しいことが分かった。そんくらいサーバーログ見てろよって話だが…w
あとがき
また今回のCMSは一旦お蔵入りさせるが、作ったものの一部はExtendsにバックポートし、必要に応じて本家にもPRを出しバグの改善が出来たらよいと思っている。
adiary自体の資産が大きすぎて全てを再発明するのは無理があるし、それをするくらいなら必要な部分を直した方が早い。
何故なら私が一番欲しかったものはレスポンシブデザインで、その次が理想のMarkdownパーサー、後はバックリンクくらいで、その他は既に実装してしまっている気がするからだ。
ひとまず作ったCMSであるLycolia/lyndbaumと、FancyboxもどきのLycolia/lythumb-viewerはこの記事で供養しておこうと思う。因みにサムネイルビューワについてはFancyboxに戻してある。理由は単純で、lythumb-viewerより拡張性があり、操作性もいいからだ。
何はともあれ今回の開発はいい勉強と経験になったので、今後に生かしていきたい。
あとこれは下心なのだが、adiary利用者のページからのアクセスが馬鹿にならないほどあり、これも新製CMSへの移行をためらった理由の一つである。
そしてExtendsの方はこれまで通りのんびり育てていこうと思う。
しかしこのネタだけでちょうど新着5件が埋まってしまったのは面白い。