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去る4月13日、EXPO 2025 大阪・関西万博に行ってきたのでその記録。
開幕日の10時入場で予約を取ったがパビリオンの事前予約抽選は全て落ち、三日前予約は開いた時には全滅していたので、予約なしで行ける所だけを回っている。
入場前
万博会場に入るまでの流れ。
旅の始まり
旅の始まりは神姫バス三宮ターミナルから。
今回利用したのはEXPO神戸号、神戸空港発・神姫バス三宮ターミナル経由万博会場行だ。三宮からは結構出ているため使いやすいと思う。
1000円で会場に乗り付ける直通バスに乗れるので鉄道利用より若干高くつくものの、便利だ。所要も48分なので鉄道より早い。というか電車は間違いなく混雑地獄なのと、地下鉄で景色が見れないので使いたくなかった。
発時刻1分前に来たら随分行列ができていた。
行先には万博会場とだけ書かれている。田の文字が見えるので三田営業所の所属だろうか?
側面の行き先表示には何かの残骸が残っているように感じた。ひょっとしたら電光表示を切り替えるときにクリアせずに上書きしているのかもしれない。
普段高速バスに乗るときは阪神高速に入ることが多いのだが、今回は生田川ではなくフラワーロードに舵を切りハーバーハイウェイに入った。初めてだったのでちょっと楽しかった。
どうやら夢洲へ行く場合はハーバーハイウェイのほうが近いようだ。
西宮浜のあたりにヨットが多数浮いていた。兵庫県内でも関連イベントがあるとどこかで見た気がするので、万博と関係あるのだろうか?と眺めたりしていた。
夢洲が近づくと地面に「夢洲万博」という文字が見えた。ちなみにこの写真は奥にある謎の建物が気になって撮ったもので、撮影時地面の字には気が付いていなかった。
やけに独特の建物だけど万博に関係しているのだろうか?と思って調べたところ、ごみ処理施設と下水処理場らしい。
施設としては大阪広域環境施設組合舞洲工場と舞洲スラッジセンターらしく、フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーによってデザインされたものなのだとか。Art Tourismというサイトに訪問記があるので読んでみると面白い。
会場への接近
万博会場に近づくにつれ、万博カラーのバスや、各社の高速バス、タクシーが目立った。特に万博カラーのバスは無数に走っており驚いた。
万博カラーのバスは恐らく予約制のリムジンバスと思われる。運賃が異様に高いのでなんじゃこりゃと思っていたが、恐らく走ってる本数的に高額報酬を設定して運転手を集めていたのかもしれない。
鉄道会社のバスはEVバスも目立ち、京阪・近鉄・阪神・南海でEVバスを確認できた。万博ラッピングされたものもあり、力を入れている会社も垣間見えた。
余談だが大型バスのラッピングは100万前後が相場と言われており、結構高い。ソースはいつぞやの沿岸バスのツイート。ググっても大体そんくらい。ラッピング業者の価格表でも88万とあるので、恐らくそんなものなのだろう。
事前報道などで分かり切っていたことだが、万博会場の周囲は工事関係の機材が目立った。
会場バスターミナル
会場のバスターミナルではひっきりなしにバスが往来していた。
会場前
会場前では多くの人が入場ゲート前に並んでいた。この日は雨だったので多少は空いているか?とか思っていたが甘かった。
はためく万博旗。いろんな国の旗がある。しかしここから見える吉本のパビリオンは強いなと思った。
会場は人の海で長蛇の列ができていたが、人の塊がずるずる動いており「並ばない万博」のキャッチコピーは確かに正しいなとか思った。
ただ入場時に空港のセキュリティチェックと同じものがあるので、立ち止まれずには入れるというほどではなかったが、私は特にストレスには感じなかった。
会場内では様々な制限があった。引っ掛かりやすいものも少なくないはずなので、これから行く人は事前にチェックしておくとよいかもしれない。
セキュリティゲートは競輪が協賛して設置しているようだった。X線のモニタが見れるのはちょっと面白かった。
セキュリティゲートを抜けるとQRチケット認証機があった。これを通過することで会場内に入れた。
大屋根まで
会場入場~大屋根まで
万博会場入場
入って左手には色々話題になった大屋根があり、そこまでは大きな広場になっていた。
正面にはお土産屋さんやコンビニなどがあった。ヤマト運輸や日本郵便もあり、ヤマト運輸の中は小さなパビリオンになっていた。
施設案内には手が回らなかったのかトイレ以外何も書かれていなかった。
おみやげ いちびり庵
ゲートを出て直進すると土産屋があったので入ってみることにした。いちびり庵という店名の意味はよくわからなかった。特にいちびってはいなかった。
大阪と兵庫の地ソース。やはりソースは兵庫が強い。
ご当地ラーメンやレトルトご飯。やはりここでも兵庫が目立つ。
お菓子売り場。ここでもぼちぼち兵庫の存在感が強いような気がする。
特にめぼしいものがなかったというか、別に万博に来てまで買うものがなかったので土産屋を後にした。
土産屋の通り
この通りにはパラソルがあり、雨宿り?ができそうだった。まだこの時はパラパラとしか降っていなかったので傘をさしている人は多くなかった。
石臼を引いて作るわらび餅が食べれる店があり、仮設施設内での座敷席の作り方に感心した。
どんどん食べて。どんどん出すよって。遠慮せんと食べて。遠慮したらあかん!!!というキャッチは大阪らしくていいなと思ってしまった。
JRのショップに長蛇の列ができていて驚いたが、Adoのグッズがあったらしいので、その関係なのかも知らない。
Adoについては吊り広告くらいでしか存在を知らないが、割と長い間JRが力を入れているように見えるので結構人気なのかもしれない。軽く調べた感じVTuberではなく、顔出しなしの歌い手ということを知れた。
どこかで見た記憶があるがどこで見たか全く思い出せないアートが万博にいた。
自販機
水汲みに使える謎の機械があった。この機械は会場のあらゆる場所に設置されており、代替自販機の横に配置されていた。水道でよくね…?と思ったが野暮なので言わないことにする。
ペットボトルの削減よりこの機械の製造資源のほうが確実にヤバいはずなので謎の装置だ。
Co2を食べる自販機なるものがあった。これも同様に津々浦々にあった。
なんで自販機にその機能を乗せたのか…というのは突っ込んだら負けなのだろうな…。恐らく中に吸着用の触媒が入っているのだと思うが、回収コストを考えるとアサヒの社屋や工場の屋根にでも置いておいたほうが効率的なようにも思わなくない。
また場内はキャッシュレスオンリーとのことで自販機の現金穴は封印されていた。
決済方法はアサヒだと交通IC、nanaco、waon、iD、QuicPay、楽天Edy、UnionPay、J-Coin Pay、楽天ペイ、PayPay、d払い、メルペイ、支付宝、微信支付、LINE Pay、au Pay、国際ブランドのコンタクトレスに対応していた。何故かPiTaPaは非対応。
なおコカ・コーラの自販機はPiTaPaに対応していた。
そらいす
USBチャージャーが付いた謎の椅子が置いてあった。
太陽光パネルで終電した電力を使って充電する設備のようだ。畳のようなものでできていたが、柔道場にあるようなゴムの畳だった。
大屋根手前
大屋根前にはミャクミャク様がいた。ミャクミャク様は意外と会場内にいないので貴重な撮影チャンスだ。
ガンダムパビリオン。万博にもいるガンダムの存在感がすごい。
吉本のパビリオン。入れる気がしなかったのでスルーした。
大屋根前
さていよいよ色々な物議をかました大屋根の前に到着した。なかなか立派な作りだ。
よく見てみると一本の木ではなく集成材であることがわかる。
この集成材は主に高知県の木材を使い、愛媛と岡山の企業が制作したものらしく、国産なので素晴らしい。
また、大屋根は世界最大の木造建築物に認定されたらしい。また、東大寺大仏殿はとっくに世界最大ではなくなっていたらしいが、木造軸組構法では依然として世界最大のようだ。
大屋根から昼食まで
大屋根に入ってから昼食まで。
大屋根の内側
大屋根の中は広く、どことなく日本を感じさせるようなデザインなのがよかった。
雨が降っていたので、この中を歩くことが多かったが横殴りの雨に対しては無力だった。但し当日吹き荒れていた風を避けるには便利だった。
ゴミ箱一つとってもスポンサーがよくわかり面白かった。
水汲み装置にも種類があるようで別のタイプを見かけた。
デジタルサイネージも競輪。
JR西日本グループと書かれた東日本ナンバーの車を見かけるなど。
先進感を出すためなのかセコムの無人警備ロボが巡回していた。前に人が現れたらしばらく止まるので、概ね飲食店の猫ロボットに近い挙動をしていた。
後ろに控室があることから、自律走行を行う傍らで人間による有人監視を行っているのだろう。製品化されており、実際にレンタルもできるようだ。異常検知や威嚇、エレベーターでの移動が行えるなど意外と高機能である。また公道走行も可能らしい。将来的にはアームを取り付けドアの開閉ができるようになるなど、可能性を感じるデバイスだ。
施設内の車両が往来するための踏切が設けられていたが降りているシーンは見れなかった。
ひとまず昼前に何か食べておかないと混雑地獄が予見されるため、飲食店を探すことにした。
いきなり胡散臭い建物が現れたが、雰囲気的においしくなさそうなのでこの時は飛ばした。
フードコート:大阪のれんグルメ
恐らく安くしたいならここが一つ無難な選択肢である。
入ると青森名物、ねぶたが出迎えてくれた。
BellaBotの親戚、KettyBotの集団が走っていた。この時点で神座があることを把握した。
天井には出資者の提灯がたくさんぶら下がっていた。
フードコート内の各店舗には店舗のアイコンとなる、ねぶたが飾られており、雰囲気が良かった。
結局一周して万博で普段食えるもの食ってもなぁ…と思い退店した。
フードコートの通り
先ほどのフードコートの隣には独立したうどん屋があったり、
岩手からやってきたという中華料理店もあったりした。
京都のお土産屋さんもあった。
なんかここ数年パインアメいろんなところに生えてきてない???
色がカオスな万博記念の生八つ橋。
桜の塩漬けという珍しい品もあった。ちょっと欲しい気もしたが絶対全部使わないので買わなかった。
しかし、この近くにアニメイトがあることに気づき食事を忘れアニメイトに向かうことに。
アニメイト
なぜ万博にアニメイトがあるのか、まったく謎だったがきっと何かあるのだろうと入ってみることに。
アニメ店長って名前あったんだ…。
結果としては、特に万博関連品はなく、万博で売れそうなものが置いてあるだけのアニメイトでしかなかった。一応入るときに記念ステッカーを貰えたが、アニメ店長の絵にエキスポの文字を印刷しただけの簡素なもので何とも微妙だった。
店から出ようとしたら声としゃべり方がめちゃくちゃ樋口楓なガタイのいいカッコいいオバちゃんが入ってきてビビった。本人ちゃうんか?と思ったレベル。
さて飯をどうするかと思ったところで、そういえばまねき食品がえきそばで炎上してたことを思い出し、えきそばを食いに行くことにした。
えきそばへの道中
色々なパビリオンを横目に、食べた後どこ行くかを考えながら歩いていた。私は事前予約抽選に全て落ちており予約なしでは入れる場所を探す必要があった。しかし万博公式地図には予約必須パビリオンは探せるのに、その逆を探す機能がなく難儀した。
スペイン。並びすぎなのでないなという感じ。
トルコ、写真ではわからないがあまり並んでいなかったのでここはありかなと思った。
夜の地球?Traditional Kogeiなので伝統工芸だろうか?気になるけど並んでるなぁ…というのでここはスキップすることに。
アゼルバイジャン。建物がカッコいい。列もそこまでではないし、実は私はアゼルバイジャンが好きなので行くことに決めた。また隣のモナコパビリオンも空いていたので、その次はモナコかなと考えていた。
水飲み場。水汲み装置は何だったのかと思う具合に存在する、ただの水道の蛇口。でもこれでいいと思う。
フードコートにあったらぽっぽがここにも。
そしてまねき食品のえきそばにたどり着いた。
隣のスシローは列もなんもなかったが、えきそばは結構な列ができていて、進みがすさまじく悪かったので一時間並ぶ羽目になった。ちなみにこの後14時くらいになるとフードコードに長蛇の列ができていたのだが、その時のえきそばはガラガラだったので狙い目の可能性がある。
えきそばの前には吉野貯木場と書かれたベンチが置いてあった。名前の通り奈良の吉野にある貯木場らしい。
えきそば
徐々に列が進み、えきそばの入り口あたりに来た。
22時閉場であることを考えると、割と遅くまでやっているようで使いやすそうだった。
まねき食品のブースなので駅弁も売られていた。こちらは並ぶ必要がない模様。
さて、ぼったくりと叩かれていたメニュー表とのご対面。値段よりただのそばがあるほうに驚いた。三度見はした。
無料の水はないので飲み物が欲しい人は買う必要がある。
店内は落ち着いた雰囲気でまねきの文字が目立つ。壁面ではちょっとした映画が上映されていて見ていると面白い。
レジの注文票。まねきは姫路の会社なので姫路の酒が目立つ。決済端末はステラ。万博の店舗端末はどこもステラだったのでSMBCとパナソニックはよく儲かってそうだ。
レシートは万博使用だった。
店内設備は面白く、段ボールでできた椅子や、曲げわっぱでできた協賛証もあった。
注文から待つこと20分、神戸牛すき焼き丼、海老天えきそばセットが来た。
海老天は衣の先までエビが詰まっていて、えきそばは生めんから茹でてあるのか麺は硬めで伸びておらずかなり良かった。正直これ立派すぎてえきそばじゃないと思う。だって普通のえきそばって伸びた茹で麺やもん…w
神戸牛すき焼き丼も柔らかい肉質に甘辛い味付けでたっぷり入っててかなり良かった。
店の出口には謎のマシーンが設置されていた。
どうやら工業ロボットを使ってNゲージを操作する展示だったようだ。切符を取り出して列車に乗せ、最後は回収しているので、よくできている。
施設も簡単なアトラクションになってるし、たぶん投資額や仮設店舗での臨時運営とか諸々考えるとこんなもんじゃないでしょうかって値段なので、ぼったくりということは全然ないなと感じた。むしろ黒字なのかどうかやや懸念が出るレベル。
店舗設備もかなりこだわりがあり、容器に輪島塗を採用したり、ユニフォームも日本の伝統を意識し、大阪の著名デザイナーに依頼して製作していたり、壁面映画も芦屋のエクスアールジョンに制作を依頼し、店舗外の大型ディスプレイは姫路発祥のウシオ電機の協賛により設置されている。そして椅子は会期終了後リサイクルできるとされている段ボール製だ。
ウシオ電機の機材はアースシネマズ姫路でも利用されているため、アースシネマズの民であれば親しみがあるだろう。
総合的に見てマーケティングは意図してなのかどうか知らないが、功を奏していたように感じた。
昼食からパビリオン巡り
腹ごしらえをしていたら時刻は14時近くになっており、軽く焦燥感を覚えたので本来の目的であるパビリオンに行くことにした。ひとまずは昼をとる前に決めたアゼルバイジャンだ。
アゼルバイジャンパビリオン
戦時国なのに万博に出るのはすげぇなと内心では思いながら向かった。
アゼルバイジャンパビリオンに入る前には雨の勢いが強くなっており、傘をさしている人が目立った。またこの時にモナコパビリオンに列ができていたので、次は人が少なそうに見えた、トルコパビリオンに行こうと思った。
アゼルバイジャンパビリオンの入口には持続可能性への七つの架け橋と題した七人の美女が展示されており、足元にその意味を説明するディスプレイが設置されていた。
中に入るとまず幻想的なスクリーンシアターが出迎えてくれた。内容的にはアゼルバイジャンの紹介のようだった。上にあるプロジェクターにはSHARPと書かれていた。
案内図があったが2Fはオフィスのようで、実質1Fと3Fしかなかった。
展示物の写真を撮っていないが、展示としてはアゼルバイジャンの伝統芸能や、文化の多様性、建築技術、特にアーキテクチャへの造詣が書かれていた。あっさりとしたした展示で個人的にはそこまで惹かれなかった。しかしパビリオンの建物の豪奢さからして、建築アーキテクチャの情熱はなんとなく伝わってきた。
アゼルバイジャンパビリオンにはカフェがあった。さっき沢山食べたばかりで軽くキツイ思いがあったが、折角だし食べてみようと思ったら残念ながら目の前で売り切れになってしまい食べることはかなわなかった。後でわかったことだが、食事ができるパビリオンも多いようなので、パビリオンで食事をとるのもありな気がした。
出口近くの土産コーナーには絨毯をはじめとした伝統工芸品や、建築アーキテクチャの本などがあったが、私はとりあえずマグネットを買うことにした。CAUTION MAGNETICとあるのが日本では見かけない注意で面白い。最初は磁力を封じる蓋だと思っていたが、磁石そのものだった。
これはエンブレムの裏に鉄板が溶接されており、そこにCAUTION MAGNETICと書かれた磁石が磁力でくっつけてあるという構造だ。
トルコパビリオンまでの道中
トルコパビリオンに行く前にもうちょっと何かないかな?と散策した道中。
韓国パビリオンはロープが張られており入れそうになかった。巨大なモニタには魅入ってしまうようなダイナミックな映像が流されていた。
ドイツパビリオンは日本語とドイツ語で「わ!ドイツ」と書かれており、かわいらしくていいなと思ったが、行列が凄まじく入れる気がしなかったのでパスした。
関西パビリオンは予約制で入ることができなかったが関西の定義がかなり誇大解釈されていて関西がよくわからなくなった。
以前松山市が関西を自称しているのを見たこともあるので、北陸西部と三重、近畿、中国、四国辺りはひょっとしたら関西なのかもしれない。
トルコパビリオン
TÜRKİYEと書かれていて、なんかいいなと思った。あと建物も赤い棒や波のような模様で囲まれていて好きだ。
トルコアイスらしき人形が設置されていて、その横にあるアイスマシーンのようなものはスピーカーとして機能していた。
またHEYDAY OF CIVILIZATIONS TÜRKİYEやHEYDAYという表現はパビリオンのいたるところで使われており、特にYESTARDAY, TODAY, HEYDAYと並んでいる場所では意味は分からなかったが、謎の感動をしていた。
今調べたところHEYDAYとは全盛期という意味らしく、昨日・今日・そして全盛期という意味があるのだろう。そしてHEYDAY OF CIVILIZATIONS TÜRKİYEは全盛期のトルコ文明という意味があるのだろう。参考までにClaude 3.7 Sonnetに解釈させてみたところ、トルコという国の威信を表しているのではないか?という感想が返ってきたので以下に紹介する。
トルコ(TÜRKİYE)が「文明の交差点」あるいは「文明の揺りかご」として自国を位置づけているメッセージだと思います。歴史的に見て、現在のトルコの領土はアナトリア半島を含み、ヒッタイト、ギリシャ、ローマ、ビザンチン、セルジューク、オスマン帝国など、様々な強大な文明が栄えた地域です。東西文明の架け橋として、複数の文明が交わり、それぞれが全盛期を迎えた場所という意味が込められていると感じます。
この表現は、トルコが単に一つの文明の発祥地ではなく、多くの重要な文明の「全盛期」を見てきた土地であることを強調し、その豊かな歴史的遺産と文化的多様性を万博という国際舞台でアピールする意図があったのではないでしょうか。
また、現代のトルコが過去の様々な文明の遺産を受け継ぎ、それらを融合させた独自の文化的アイデンティティを持つ国であることを表現しているようにも感じます。
そういうのもあってか展示には3Dの顔がエモーショナルに動いてしゃべる映像が投影されていたりもした。
全体的にはなんかかっこいい展示が多く、謎に日本を意識したものもあった。
ライブステージもあり、YAMAHAの機材が使われていて、ここでも日本製品が…というので、ちょっと面白かった。
パビリオン内は結構列ができてなかなか進まなかったのだが、スタッフから「これはレストランの注文の列です。ここには他に何もありません。」という声が聞こえ列が崩れていったのも面白かった。
つまりトルコパビリオンは料理を食べるところだったのだ。建屋はかなり大きかったが、入り口付近の簡単な展示があるほかは特に何もないようだった。
会場をぶらぶら【イ】
時刻は14時半。さて次はどこに行こうかな?と思い韓国パビリオンのほうを見ると17時から自由入場を始めるというので、しばらくぶらぶらすることにした。
モナコパビリオンを覗きに行ったら、まだ混んでいたので、どこか入れそうなパビリオンはないかな?と思い公式地図を見てみたものの、余りにも探しづらかったので会場をぶらぶらして探すことにした。
昼にがら空きだったフードコートには長蛇の列ができていて、早めにまねきに行って正解だったなと思った。経験則として飲食店は14時前後に混む傾向があると思っている。
雨が降っていたのもあり、大屋根の下は混雑していた。三宮センター街の倍は混んでいる。
記事の頭のほうでボトルに水を入れるマシーンを紹介したが、洗浄するマシーンも設置されていた。恐らく水筒を利用することで廃棄物を減らし、こういった装置で衛生的に利用できるというのがSDGs的に売りなのかもしれない。
どのパビリオンも趣向が凝らされた建物で見ているだけで楽しめた。とくにアメリカのアメリカらしさは最早アメリカという他なかったが、入ろうとしたら既に閉まっていた。
ミャクミャクの撮影会なる謎のブースもあった。グッズ販売がないのはありがたい情報だが、それにしてもすごい人気である。
見るものがなく飽きてきたので大屋根に上ってみることにした。この時は風が強く横から叩き付けるような雨も降ってきており、これは風邪ひいて明日会社休みかなとか思いながら雑に行動していた。
地下鉄の出口の風を強くしたような暴風に煽られながら外に出てみると、意外と人がいた。とはいえ晴れていた時と比べるとずいぶん少ない。
傘が折れている人を横目に凄い風を耐えつつ一番上まで登ってみたところ、なかなか見晴らしがよかった。この時は写真を撮るのに必死で正直何も見えていなかったが改めて見返してみるとグラフィティが描かれていたりして面白い。万博ではストリートパフォーマンスもありなのだ。
下界を眺めてみるものの、どこのパビリオンも列が長く、この雨の中では、入れる気がしない。
歩いているとバスが走っているの見かけたので近づいてみると道路があることに気が付いた。
バスを追ってみるとニュースで話題になった基礎の崩落現場と騒がれていた海に出てきた。
どうやらここは大屋根の内側に水を引き込むためにこういう作りになっているようで、ウォータープラザにつながっているようだった。
眺めているとけたたましいサイレン音とともに万博と書かれたレスキュー車のようなものが走り去っていた。
先に進むとバス停があり、これに乗るとバスターミナルに行けるようだったので、疲れもあって乗ることにした。横には放送局の楽屋みたいなものもあって面白かった。
列はあったがバスは多く往来しており、いつか乗れるだろうと思っていた。
中には自動運転バスも走っていて、なかなか面白かった。
しばらくするとバスが滞留するようになり、火災のためバスが動けなくなったというアナウンスが流れ、軽く絶望に襲われたが並んでいるうちに疲れが取れたのもあり、またパビリオン巡りに戻ることにした。
そもそも運賃が超高いので乗らなくて済むならそれに越したことはなかった。
適当に歩いているとトイレに出会った。とても主張が強く非常時にも安心そうだが列がすごい。
夢洲の未造成状態を保持した空間があるとのことでチラ見してみたが、中央にある部分が夢洲の植生が本来の土壌らしく、会期終了後に更地になるまでの間は本来の地面を見ることができないので展示しているとのことだった。
先ほど外側から見たウォータープラザの内側。なかなか見ごたえがあり、真ん中には謎の門があった。
手前にあるモニュメントと重ねて撮影するためのオブジェなのかもしれない。
その後も適当にパビリオンを眺めていたが行列やそもそも開いてなさそうなどでパスしていた。
null2というテクニカルっぽいパビリオンは面白そうに見えたが、予約制らしいので入ることはできなかった。
SEIKOの日時計があったり。
神戸市民のバウムクーヘンオーブンTHEOがいたりして、ちょっと面白いなとか思った。
ぐるっと一周してきて16時過ぎ、まねきの列はだいぶ減っていた。
そろそろ17時前なので韓国パビリオンに行くことにした。開場情報が広く知られていないはずなのでまだいけるという確信があった。
韓国パビリオン
韓国パビリオンに着くと相変わらずダイナミックなムービーが流れていた。
現在の韓国の様子を表現するシーンや
朝鮮の歴史から現代韓国の繋がりを描いたり
韓国の情報技術をアピールする内容もあり
締めくくりもかなり良かった。これはかなりの長編で全編見ようとすると15分ほどはかかる大作に見えた。もしこれが列に並んでいるときに見るものとして設計しているとすると、非常に戦略的だなと感じた。
パビリオン前には勝手列が形成されており、非公式に人々が並んでいた。予想通りこの段階ではそこまで人がいなかった。
公式の列ではないため開場時にそこそこ横入りされていたが、周囲が空気を読み、それなりに機能していたのは日本ならではだろう。
中に入るとブースがいくつかあり、中には体験コンテンツが用意されていた。四ヶ国語対応なのはすごいなと思った。但しすべてのコンテンツが四ヶ国語対応ではなく、ここくらいだったと思う。
ブースに入る待機列にも暇つぶしになる動画や、場内案内が流れており、さすがコンテンツ大国だなと感じさせられる内容だった。
特に一枚目のグラフィックはインターネット黎明期の韓国の個人サイトでよく見られた表現で懐かしい人もいるのではないだろうか。
ブース待ち列がある場所は巨大スクリーンの裏だったので、スクリーンの実装も見ることができた。
見た感じLGと書かれたモニタが大量に組み合わせられているが、LGのサイトによるとビデオウォールというモニタを連結して巨大化する製品があるので、それを使っているのかもしれない。背面の見た目がLGのサイトにあるものと異なるので韓国エディションとか、特注品なのかもしれない。あるいはオプションのアタッチメントの可能性もあるが、これは面白いなと思った。
先ほどの機械で受付を済ませると、第一ホールでPA機器による演出があった。
これは受付端末で来場者が登録した音声を合成して流すアトラクションのようで、なかなか面白いなと思った。ひょっとしたらPA機器そのものも音の波形などによって有機的に動いていたのかもしれないが、特に説明はなかったのでわからない。
次のホールでは息を吹きかけると水素を利用して水を生成する謎の装置が展示されていたが、これはあまりよくわからなかった。
この次のホールは撮影禁止だったので写真がないがミュージカル形式でKPOP的な映画を見ることができた。これ以上なく韓国らしいムービーが見れたのは中々楽しかった。
参考までに劇中で使われる楽曲のフルムービーは以下で見れる(ミュージカル部分は含まれていない)
全体のメイキングもあり、以下で見ることができる。
これはここまで見たパビリオンの中では最も凝った演出の一つだと感じた。
また全て終わり出口に行くとアンケートがあり、それに答えるとスマホリングを貰うことができた。
最初の受付での言語選択とこのアンケートである程度客層を集計できるはずなのでマーケティングが上手いと感じたし、全体に非常に韓国らしさのあるパビリオンだったのは好感が持てた。余裕があるなら行ってみても損はしないと思う。少なくともKPOPに特に興味がない私でも十分に楽しめた。
そういや韓国パビリオンのアンケート見てて思ったけど、こういう場合の「職業」の表記はJobよりOccupationのほうが一般的なのだろうか?とか。
なお私はMMO黎明期から韓国産のゲームをはじめとしたコンテンツに親しんでおり、韓国の電子機器にも古くから親しんでいるユーザーであるため、肩入れしている面は否めないことは附しておく。
更に出口の奥にはレストランとショップがあった。
レストランでは韓国料理を頼むことができた。「いんりょう」や「しゅるい」などの日本語がかわいらしい。「しゅるい」はおかしい気もするが、それもまたかわいい。
日も暮れかけているし、そもそも万博なので各パビリオンで食べるのも一興だろうというのでここで食べることにした。アゼルバイジャンのほうでは食べられなかったしね。
海鮮チヂミを頼んだところ、だいぶお好み焼きチックなのが出てきたほか、玉ねぎのしょうゆ漬けのようなものも出てきた。飲料は水を買った。
海鮮チヂミは概ねお好み焼きで、本場のチヂミはここまで違うのかと衝撃を受けた。普段日本で見るもちもちした透明な生地とは一線を画していた。またコチュジャンもなく、そのまま食べる感じだったが、下味はついており特に問題はなかった。
玉ねぎのしょうゆ漬けはそのまま玉ねぎのしょうゆ漬けで、醤油味の玉ねぎだ。ググった感じヤンパチャンアチというらしい。キムチとナムルくらいしか知らなかったので新鮮だった。
箸袋には竹箸とプラスプーンが入っていた。箸は日本の箸の2/3程の長さで先はとがっておらず、こけしラインが入っていて興味深いデザインだと感じた。
水は裏のラベルに日本語が書いていたので、恐らく日本でも韓国食品店などで手に入るものだと思う。
食べ終わると時刻は18:30を回り帰るかどうか思考を一巡させ、せっかく来たのだし最後まで楽しもうと他のパビリオンも見ることにした。
夜の地球
朝来たときは混んでいたので避けていたが、Traditional Kogeiという文字に魅かれて入ってみることにした。私は歴史と伝統が好きだ。
大漁旗をよく見ると石川県漁協輪島支所とあるが、これが展示内容のヒントだ。
こちらのパビリオンでは輪島塗の歴史を学んだり、今回の万博のために作った輪島塗の地球儀のメイキングビデオを見ることができた。このビデオでは、およそそこら辺の食器には使われてなさそうな珍しい技法をふんだんに使った重要文化財レベルの逸品を作っている光景を見ることができた。
そしてこれが実際に作られた輪島塗の地球儀だ。デジタル地図をレイヤリングして下図を作り、それをもとに精緻に蒔絵や沈金、螺鈿など各種技法で趣向を凝らし、更に塗り技法のみで凹凸を作り立体感を出すなど、非常に凝ったものになっている。ベースは木のようだが、金属部品もあり、そこにも漆塗りの技術が使われている。
木でできた地球儀の乾燥を防ぐためか真横にはダイニチの加湿器も置いてあった。
また世界の主要都市を輪島塗で制作した工芸品も展示されており、こちらも見ものだった。
東京。
ニューヨーク。
ロンドン。
北京。
アップも撮っていたのだがぶれていて見れたものではなかったので、気になる人は是非現地に行ってみてほしい。いずれも値段がつけられないような品だと思うので、会期が終わったらどこかの博物館に展示しておいてほしいところだ。
この後には全国地各地の伝統工芸品のコーナーがあり、様々な工芸品を見ることができた。
南部鉄器は黒いものをよく見るので、こういうのは珍しい気がした。
江戸切子はそうめんの大鉢で見ることがあるが、最近はめっきり見ないかもしれない。
もちろん輪島塗の展示もあった。今年漆器を買った私としても親近感がわいた。但し私のは山中漆器だと思われる。
石川県の伝統工芸は特にクローズアップされて紹介されていた。
全国の伝統工芸品の一覧もあり、各地の工芸品を知れるの勉強になった。
会場の隅には綜合警備の警備ロボがいた。セコム同様に先進性をアピールしているのかもしれない。
夜の万博会場とドローンショー
夜の地球を出て時刻は19時を回っていた。
会場はライトアップされ、やや幻想的な雰囲気に包まれていた。
みんなカメラを構えていたので振り返ると、突如ドローンショーが始っていた。これはなかなかの見ものだった。正直途中で帰らずに、この時間までいてよかったと思う出来事だった。
モナコパビリオン
最後に一番最初に気になっていたモナコパビリオンに行くことにした。空いてたので。
夜に来るとずいぶん幻想的な雰囲気だったので夜に来るといいかもしれない。
中にはすごろくゲームや、ミニゲーム的なものがいくつかあった。
幻想的な雰囲気の中で私たちは自然と人類の共生を目指していますというメッセージが伝わってくるパビリオンだと感じた。
会場をぶらぶら【ロ】
時刻は19:15を回り、人はずいぶんまばらになってきた。
神座のあったフードコートへ戻ってきて、前来た時に気になっていた西川布団のマシーンをチェックしてきた。
段ボールの筐体にタブレットがはめ込まれているようで面白さを感じたものの、布団と何が関係しているのかはよくわからなかった。
人が集まっている場所があったので何かと思って近づいてみる。
アラブの民族衣装を着た人との記念撮影が人気を呼んでいるようだった。
サウジアラビア王国のパビリオンだった。ここは予約制なので外していた場所だ。
日本語の表記が逆転しているのがちょっと面白い。確かに国名を前面に出す場合はありだなと思った。
バードのような人がいて周りのほの明かりと合わせて、雰囲気が出ていた。
ORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」
外見の怪しさで近づいていなかったパビリオンに入ってみた。
こちらでは和菓子で作られた作品が展示されていた。
餡や粉砂糖など、造形しやすく腐りづらいものをよく使われているようだった。
他にも様々な和菓子作品の展示があり、見ていて楽しかった。
小規模なものでは干菓子で作られたものもあった。
和菓子に限らず、飴細工やチョコレートで作られたものなども見られた。
天井まで楽しめるように作られていて、なかなか凝っているなと思った。
肝心の外食パビリオンについては調味料メーカーが料理を提供していたりして、実際に食べることも楽しめるようだった。
帰路
さて、そろそろ帰ろうかという道のり。まだまだ見るものがいっぱいあった。
土産屋への道中
時刻は19時半を過ぎたあたり、そろそろお土産を買って帰ろうと西ゲートに向かい歩き出した。
吉本のパビリオンでは来場者参加型の盆踊りがされていた。
西ゲートへの道は人であふれていた。22時閉場だが、みんな帰るところなのだろう。
そらいすは街灯の代わりなのか光っていた。
ヤマト運輸ブース
時間があったので何となくヤマト運輸のブースに入ってみた。
いろんなラベルが展示されており、記念にもらうこともできた。今ではもう見かけなさそうな昭和の香りが漂うラベルが多い。
きっと今ほどシステム化されていなかった頃はこのラベルを見てアナログ的な人情で対応されていたのだろう。そう考えると少し心がほっこりした。
奥には夢見る黒猫の世界という内容で未来への展望メッセージや、顔認証式の宅配ボックスの展示が行われていた。
顔認証式宅配ボックスは実際に操作することもできた。中のぬいぐるみがかわいい。
実際の宅配便の発送にも対応しているようで、お土産を送るのにも便利そうだった。
エキスポオフィシャルストア
お土産を買うならここだろうというので入ってみた。しこたま買った。
入ってすぐには伝統工芸で作られたミャクミャクやミャクミャクダルマが展示されていた。
中でも目を惹いたのは漆のミャクミャクだ。165万円というすさまじい値段だった。
越前漆器は漆琳堂の製作で、様々な漆技法が凝らされた逸品だそうだ。
他にも鍋島焼のミャクミャクや、錫のミャクミャク、硝子のミャクミャク、手漉き和紙のミャクミャクなど、様々なミャクミャクが売られていた。
小物では美濃焼きの豆皿などもあり、日本の伝統工芸品を使ったグッズにも注力しているさまが読み取れた。
それらしいTシャツやポロシャツも売られており、よくある観光地のお土産的な雰囲気の服も手に入れられるのはいいなと思った。
排ガス出してるしいつの車これ?みたいなのがあったり、
北斎的なパンツがあったりしたのも面白かった。ブラジャーやショーツはたぶんなかった。
ミャクミャク柄のそういうのがあったら、それはそれで面白そうだったがw
勝負下着に使えば間違いなく相手が笑い転げること間違いなしである。その後はきっとそういう流れにはならないだろうw
他にもおよそ大抵のグッズがあり、生活をミャクミャク尽くしにしようと思えばできるくらいはあった。
お菓子も地場メーカーを中心に多く出ており、フレームに収まりきらないほど無数といえるほどの品ぞろえがあったので、何かしらほしいものが見つかるのではないかと思う。参考までに瓦せんべいは神戸垂水亀井堂だった。
御座候ではなく回転焼きが売られていた。
なお御座候は実は回転焼きなので解釈的には割と正しい。
ミャクミャクもなかも面白い。これは最近流行りの組み立て式でサクサクが食べられるのがいい感じだ。求肥も入っている。ところで英語のMonakaは通じるのだろうか?
都こんぶもあり、これは裏表で赤と青を表現しておりリバーシブルなのが面白かった。中には全く同じデザインの小箱が入っている。ちゃんと中まで万博仕様なのはすごくよかった。
最近ではあまり見かけない缶ドロップの販売もあった。スーパーだと最近はドロップも袋タイプになってしまったので懐かしい。
外箱と個包装以外に万博要素が全くなさそうなネタ菓子も見られた。こういうのは会社とかで配るとウケそうだ。
どこにでも生えてくるパインアメ。POPもあり、主張が強かった。個包装に赤と青の文字でミャクミャクと書かれているのも芸が細かい。
食品も大阪名物の肉水や讃岐うどんの販売もあり、オール関西という感じが出ていた。
レジ袋は驚異的なプライスで、おそらく人件費や各種諸経費に取られていることが読み取れた。大量の人員を集め、大きなお金をかけて運営されているため、この辺りは仕方ないだろう。
混雑回避のためかレジは多くあり、もちろん幅広いキャッシュレスに対応していた。てかミャクぺ!以外にも独自決済あるんだ…w
Adoステージと集客についての考察
死ぬほど人が集まっている場所があったので近づいてみたら奥にライブステージがあり、Adoがライブをしているようだった。
JRのブースで、この後グッズショップが非常に混雑するため今のうちにお買い求めくださいという放送がされていた。
イマイチ盛り上がりに欠けると言われていた大阪関西万博だが、こうやってキャッチーナ芸人を配置することで集客をしている部分は素直に評価できる。現在はJR三ノ宮駅のデジタルサイネージでもヒカキンとセイキンのCMが流されており、若年層を中心とした客引きには効果があると思われる。
公式プレスリリースによると地上波のTVCMでも同じものが流れているらしい。
一度目の出場
出口。流石に閑散としていて朝ほどの活気はなかった。
因みにここを出るときに見えないスタンプを押してもらう必要があるらしく、私はこの後に少しトラブった。
バスターミナル
バスターミナルには非公式バスであっても運行案内が出ていて親切だと感じた。
また以前調べたとき、みなと観光バスだけバス会社側サイトで案内されていないことに言及したが、どうやら運休扱いになっているようだった。まだ体制が整っていないか、運転手が足りていないのかもしれない。
今回発生した大量のバス運行で調達された運転手の中に、もし新規免許取得者がいるとしたらバス運転手の潜在人口が増えることに繋がるので、万博は運転手不足解消に対して一定の寄与があるのかもしれないなとか思ったりもした。
バスターミナルにはバスが多くいて、バスで賑わっていた。当然のことではあるものの、盛り上がらないとか散々たたかれていた結果がこれなら私は満足だ。
朝来た時も思ったが鉄道各社のバスは電気バスも目立つ。車種としては中国BYDのK8が特に多いように思う。日本の名誉のために書いておくと、公式バスだといすゞのものも見られた。
国産のEVバスはメーカー名が残っていることも少なくないが、輸入車の場合パッと見わからないのも特徴的だ。
トラックだとスカニア、ボルボあたりはメーカー名をでかでかと露出しているが、バスになると消えるので不思議だ。
Scania 日本のサイトを見るとどうやらバスだけは元からロゴがないようだ。
帰りのバスと乗車失敗
さて、帰りのバスについた。往路と同じ神姫バスのEXPO神戸号だ。すごい列になっており誘導員から「これ以上乗れません。次便をご利用ください」というアナウンスが流れていた。
行先表示は相変わらずUSJか何かのロゴが消えずに残ったままになっていた。
一応並んでみたものの無事乗車失敗した。
この事態を見てか、神姫バスではEXPO神戸号の増発を行っており、今では乗車機会が多少増えているものと見込まれるが、相変わらず満席らしい。
初日の列形成から見て、あらかじめ並んでいれば乗れるとは思うので、次便への待ち時間が減ったのはいいことだ。
バスターミナルからの花火
しかし怪我の功名か、バスのドアが閉まった途端花火が上がり始めた。
20:59~21:00まで、わずか一分間の短い花火だったが、おそらく一時間後の閉場を知らせるものなのだろう。
再度西ゲートへ
次のバスは一時間後なので電車で帰ろうと思い西ゲートへ踵を返す。地下鉄駅がある東ゲートには会場を横断していくのが一番早いからだ。
再び発車案内を見てみるとずいぶん遠く、関東方面からきているバスもあるようで驚いた。ディズニー夜行バスなんかもそうだが、疲れないのだろうか?
西ゲートに向かいながら再入場はできるのだろうか?と考えながら向かっていたが、警備員に聞いたところ今日は会場の混乱のため特例的に可能と聞きほっとした。
ただいざ西ゲートに着くと腕にブラックライトを当てられ、出場のスタンプがないといわれ再入場はできないといわれ、軽く困惑した。入場のQRはあるので、これで入れないか?と話したところ入場確認が取れたが、念のためにX線検査を通ってほしいとのことで、検査場に回され、検査場では再入場は認められていないといわれ悶着した。ただまぁ何とか再入場は果たせた。
歩くのが面倒なので場内バスの運行を確認してもらおうとしたが10分たっても運行状況が判明しなかったので、健康のため徒歩で向かうことにした。
今回のケースはかなりのイレギュラーのようで、係員の人たちも大変そうだったが、戻り客が多いようで、この悶着の間にも大勢が随時強化されて行っていた。
ちゃんと入場記録がされていて、再入場時に何かしら確認できるシステムといい、再入場という例外を一応想定している体制は当たり前かもしれないが、ちゃんとしているなと感心した。こういうやつの要件定義や設計ができる人は本当にすごくて、尊敬できる。
東ゲートへ
またもや道中でどこかで見たことがある気がするが思い出せないアートを見かけた。万博はこういうアーティストを積極的に選んでいるのかもしれない。
多細胞を模した動くオブジェや、かつて三宮にあったパイ山のような謎地形を抜けてゆく。閉場時間が近く急いでいるのでカメラがぶれている。
東ゲートへ向かう。閉場のアナウンスが繰り返し流れており、急いでいたのでカメラはブレブレだ。
東ゲートは人であふれていたがスムーズに抜けられた。ここでも結局スタンプは押されなかった。
舞洲駅へ
地下鉄夢洲駅までの道は500m程にわたる大行列が形成されていた。
中にはバリケードを抜けてショートカットしようと試みる人もいて、警備員と悶着していたり、並んでいる客の中には何故こんな遠回りするのか?最短経路で結べばいいではないか?と愚痴っている人も見られた。
恐らくそうすると会場内に行列ができるため、場外に列形成用の経路を作っているのだろう。閉場時間になっても客が中にいると場内設備を壊す人が出るなど、安全上の問題が出てしまうだろうから、出したほうが安全だ。
なお舞洲駅は東ゲート内からしかアクセスできないため、西ゲートから場外を大回りしても入ることはできなさそうだった。
並ぶこと約20分、舞洲駅へやっと入れた。駅は入場規制が敷かれており、そこまで混雑していなかった。外では規制に対するクレームも聞こえたが、将棋倒しのようなことが起きると大変なので規制があるのはいいことだと思った。
夢洲駅構内
駅は混雑を見越した作りになっており広々としていた。万博後は誰も使わない気がするが、そこらへんは気にしないことにしよう。
切符の券売機には列ができていた。交通ICを持たない人も少なくないのだろう。
自販機類が充実しており、だいぶ助かった。売り切れている1300円に何があったのかが地味に気になった。
謎の人型ロボットもいた。反応はあまり芳しくなく実用性は謎だった。
休憩室のようなものもあったが休憩室と何が違うのかはあまりよくわからなかった。
改札とその先は人は多いものの、やはりそこまで混雑していないのは入場規制の賜物だと感じた。
分かりづらいが列車内も通勤ラッシュと比べるとずいぶん空いていた。週末昼の御堂筋線より空いていて、同山手線くらいかもしれない。
時刻表は御堂筋線ばりの過密ダイアで、御堂筋線みたいに多い時間帯の部分には3分ごとに発車とか書いてもよさそうなレベルだった。
奈良まで行くようで、奈良の人は万博まで楽に来れそうだなとか眺めていた。生駒は近鉄大阪線との結節点でもあるため、万博利便性は高そうだ。
帰路
九条で下車して阪神なんば線に乗り換えた。九条を通過した回数は多いが、利用するのは初めてだ。しかし九条の字を見ると京都のほうが思い浮かぶ。
尼崎の字が見え一気に帰ってきた気分になる。
奈良色バリバリの列車が入線してくる。
車内までラッピングしているのは珍しい。
尼崎で特急を待っていると終電の香りを漂わせる列車が入ってきた。御影行きは終電付近になると増加するものだ、これはおそらく石屋川車庫行きだろう。
昔は石屋川まで運行してくれていたと思うのだが、なぜ御影止めになったのだろうか?ちなみに御影駅と石屋川駅は鉄道だと1分程度の距離しかないが、歩くと10分くらいかかる。
どうせ車庫に入る前に石屋川駅を通過するのだから止まってほしいと思うものの、私はもう石屋川の住民ではないので気にしないことにした。
そういえば阪神尼崎駅に万博にあったPiTaPa非対応自販機と同型っぽいものがあったが、こちらはちゃんと対応していた。いやまぁ、阪神駅の自販機で非対応はありえないので当然といえば当然だが、万博のやつも対応していてほしかったなとは思う。
そうこうしているうちに特急がやってきた。東須磨行きだった。
場外広告~JR三ノ宮駅
この項ではJR三ノ宮駅で見かけた広告を紹介していく。万博当日に見たものではないので番外編だ。正直直近見つけたネタだったので、執筆がここまで伸びてなければ書いてなかったネタである。
山側の壁には「来てな!大阪」の広告に挟まれる形で万博の広告がしれっと配置されていた。多分真ん中にあったのを抜いて差し込んだのだろう。
中央口の柱にはビビット感のある広告もあった。どことなく関西感(イコちゃん・ビリケンさん・大阪駅・大阪城・舞妓・たこ焼き・花札・大阪のおばちゃん)のある感じやMAIDOO☆OOKINIがポップでいい。
クレジットにある上田バロン氏は線が太く、目力があり、ビビットでキャッチーなイラストが得意なデザイナーの方のようだ。こういう絵柄や色遣いは個人的にかなり好きだ。JRもオタクカルチャーに触れているうちにこの辺りが理解ってきたのかもしれないなと感心した。
デジタルサイネージには韓国パビリオンの宣伝が出ており、韓国のコマーシャルに対する努力にひたすら感服した。
また別のサイネージでは未来永劫ヒカキンとセイキンのコマーシャルが流れていた。これは前項にも書いた内容だが、実際にサイネージで見たら思わず来たくなる感じかもしれない
あとがき
4月13日に行ったのにだらだら書き続けていたら5月2日にまで伸びてしまった。これだけの日数をかけて書いた長大な記事を、ここまで読んでいる人が果たしてどれだけいるのかは謎だが、まだあとがきとしてもうちょっと続けていく。
感想としては正直、大多数の人が楽しめるかどうかは疑問だが、私は楽しめた。恐らく旅にハプニングを求める人や博物館巡りが好きな人にとっては楽しいかもしれない。実際私は怪我の功名の積み重ねやアクシデントのお陰で楽しめた部分が大きい。
この記事自体も前章にあった広告ネタの様に執筆が伸びたから書けたネタがあるため、より一層そうだと言える。この後書きのバス増発についてもそうだ。
パビリオンは予約制のところも少なくなく、予約なしで見れる場所は相変わらず探せないようなので練り歩く必要がある。しかも大抵列ができている。
なお私は途中雨が降っていたにもかかわらず、二万歩も歩いてたらしい。ゲート間移動なども大きかったとは思うが、とてもいい運動になった。
そういった部分も含めて楽しめる人にはうってつけのイベントだといえるだろう。また会場は人が多く、広大で、大屋根や地上を歩いているだけでも熱気に充てられる楽しみがあると思うので、運動目的で行くのもありかもしれない。
但しチケットは安くなく、休日も見れる一日券は大人7,500円と比較的高い。夜間パスなら3,700円とお得だが、こちらは時間に限りがある。
複数回行くことを見越すなら通期パスや夏パスのほうがお得だ。夏は炎天下と島特有の高湿度に見舞われて地獄だと思うので、これは計画を立てて回ったほうが楽しめると思う。間髪入れずにパビリオンへの入場を繰り返せたり、それ以外は極力大屋根などの下に入れると、暑さしのぎになるだろう。
アクセスについても三宮からは比較的高頻度で直通バスが出ており、予約不要で手軽だ。正直KANSAI MaaSとか言う謎アプリのインストールと会員登録は手間だ。むやみやたらにアカウントを増やすのはセキュリティ上望ましくない。
運賃は鉄道最安経路より若干高いが、乗り換えがいらず確実に座れ、混雑とも無縁で、景色も楽しめることを考えれば悪くないだろう。
帰りの便もたっぷりある。
姫路加古川からの直通バスもあるが、本数が少ないのが弱点だ。三宮~舞洲同様、姫路~舞洲も鉄道のほうが若干安く若干早い。但し乗り換えが多く、疲れるという欠点はあるだろう。
広告露出も努力がみられ、個人的には、世論の凜さを始めとした各種困難な状況の中でも、どうにか成功させようと奮闘する万博運営に好感が持てた。
確かに公式サイトが使いづらいとか、チケットシステムのUXが何とも言えないとか、重箱の隅を突こうと思えばそれはいくらでもできるのだが、それよりは現場で頑張っている関係者各位に敬意を示したい。現場の人が頑張ってるからイベントが素晴らしいとか、行くべきとはちっとも思わないが、万博なんて今後開かれるかも怪しい国際イベントもそうそうないと思うので、貴重な機会と思って行くのもありだろう。
多少のことに目をつぶれば、きっと思い出に残るイベントになるはずだ。
デジタル社会でいろんな情報が交錯し、一瞬で消費し記憶に残らない、この時代だからこそ、敢えてこういったイベントに行く価値があるかもしれない。
- 投稿日:
今回は実際の開発現場で遭遇しそうなコードパターンを2つ挙げ、それらを主に可読性向上と保守コスト削減の視点から、どのように改善できるかを具体的に書いてゆく。
サンプルコードはTypeScript + GraphQLを使ったAPサーバーを想定して書いている。
命名とデータ構造の最適化
この項目ではエラーメッセージを返すサーバー側の処理について記述する。
元コード
resolvers/customer-info/helpers/invalid-reason.ts
type ReferencePageLinkMapKey = 'userFormIssue' | 'duplicateUserName' | 'someErrorMessage';
// exportされているがgetInvalidInfo(key, boolean)でreferencePageLinkMap.get(key)が返ってくることを確認するテストに使われているだけ
export const referencePageLinkMap: Map<ReferencePageLinkMapKey, string> = new Map([
['userFormIssue', 'https://help.example.com/23843ddvwa'],
['duplicateUserName', 'https://help.example.com/xdxdk2t5'],
['someErrorMessage', 'https://help.example.com/pp33s'],
...
]);
const invalidReason = {
inputIssue: {
message: '入力項目にエラーがあります。...',
links: [
{
label: '【登録時のヘルプページをご確認ください】',
url: referencePageLinkMap.get('userFormIssue') ?? '',
},
],
},
...
};
export const getInvalidInfo = ({
errorReasonType,
isModeA,
}: {
errorReasonType: ErrorReasonType;
isModeA: boolean;
}): Omit<SomeFormInvalidInfo, 'invalidReason'> => {
switch (errorReasonType) {
case 'INVALID_INPUT':
case 'SOME_INPUT_ERROR':
return invalidReason.inputIssue;
...
};
}
このコードの問題点
- 定義する必要性が希薄な型情報があり、改修コストが高い
- 変数や関数名、キー名などから相関する機能の関連性を読み取りづらい
- 定義されたスコープを超えて利用されているもので命名から機能の読み取りが難しいものがある
- リテラルがべた書きされており将来のリファクタリングに支障がある
- 不必要にMapが使用されており、実装が冗長になっている
- 静的な値の取得にNull合体演算子が使用されており、潜在不具合となりやすい
- 型情報がべた書きされすぎており、見通しが悪い
- 複数のフラグ値の正規化を利用側で行っており、複雑になっている
改善後コード
リソースファイルと実装が一緒くたであると読みづらいためファイルを分割する。パスも書いているがパスについては深く考慮できていない。
resources/messages/CustomerError.ts
export const ERROR_MESSAGES = {
formValidationError: {
message: '入力項目にエラーがあります。...',
helpLinks: [
{
label: '【登録時のヘルプページをご確認ください】',
url: 'https://help.example.com/23843ddvwa',
}
],
},
...
} as const;
まずtype ReferencePageLinkMapKey
は無駄に型の管理コストが増えるだけなので削除する。意味がないとは言わないが、型の追加削除によって発生するデグレードは普通は型検査でわかるためなくてよいだろう。
次にreferencePageLinkMap
では意味がわからないのでERROR_MESSAGES
にリネームする。中身のキーもinputIssue
では分かりづらいのでformValidationError
とし、フォームのバリデーションエラーであることが分かるようにする。links
についても何のリンクなのかわからないためヘルプのリンクであることを明示できるようにリネームする。
helpLinks.url
については、共通のURLを参照する概念は普通ないか、あったとしても別に切り出して管理するのはコストなので直に書いてよいと考える。元のコードでもテストコード以外には使われていない。テストコードには実値を書かないと回帰テストとして機能しないため、この方式のほうがより良いと考える。
例えば以下のようなテストコードは回帰テストの観点では意味が薄い。
it('INVALID_INPUTの時にurlが正しい結果になること', () => {
const invalidInfo = getInvalidInfo('INVALID_INPUT', false);
expect(invalidInfo.links[0].url).toBe(invalidReason.get('inputIssue'));
});
これは以下のように書くことでページのURLが変更されたときにテストが失敗するため、より価値のあるものになる。但しこれはexpect(invalidInfo).toStrictEquals({ ... })
の形で一括判定したほうが、テストコードの可読性の観点からより良いだろう。
it('INVALID_INPUTの時にurlが正しい結果になること', () => {
const invalidInfo = getInvalidInfo('INVALID_INPUT', false);
expect(invalidInfo.links[0].url).toBe('https://help.example.com/23843ddvwa');
});
ERROR_MESSAGES
をリソース変数としてみなせば、これはべた書きというより定数定義とみなせるため、基本的には問題ないと考える。勿論これは同じURLを持つものが大量にあるなど、ケースによっては考慮の余地はあるだろう。
またMapをやめ、敢えて直値を書くことで万一存在しなかった場合に、元にあった以下の空文字が返ってきて機能しなくなる問題も解決している。そもそも通る余地がないロジックなので存在しなくてよい。
url: referencePageLinkMap.get('userFormIssue') ?? ''
またERROR_MESSAGES
にas const
を付与することで、意図しない破壊が起きる可能性を減らすことができる。
handlers/error/GetCustomerInfoError.ts
export const getCustomerInfoError = (errorType: CustomerErrorType) => {
switch (errorType) {
case CustomerErrorType.INVALID_INPUT:
case CustomerErrorType.SOME_INPUT_ERROR:
return ERROR_MESSAGES.formValidationError;
...
};
}
まずgetInvalidInfo()
をgetCustomerInfoError()
にリネームすることで意味を分かりやすくしている。次に複雑な型情報を除去してシンプル(= (errorType: CustomerErrorType) =>
)にする。errorType
はerrorReasonType
とisModeA
を合成した結果を渡すことを想定している。これによって、この関数内の複雑性を減らすことができる。またCustomerErrorType
はENUMなので、case 'CODE1':
のようにリテラルべた書きを回避できるうえ、仕様変更などで値が変わった時にも対応がしやすくなる。
また戻り値の型も削除する。これは静的解析により自明であるほか、Omit<SomeFormInvalidInfo, 'invalidReason'>
とあるが、実際に返しているのはinvalidReason
であり、関連性がないためだ(おそらく、偶々よく似た型を転用しているのだろう)。またこの事例では更にinvalidReason
という変数名があり、Omit
の内容と視覚的に競合し、コードの読解が難しいため、この修正により可読性が増す。
また改修前はエラーメッセージオブジェクトのキーと、ヘルプページのキー名、そしてswitchのキーの全てが食い違っており、見ていて混乱する内容だったが、ヘルプページのURLをべた書きするように変えたため、混乱する要素を減らせている。
まとめ
コードの記述量を減らし、長大なコードを別々のファイルに分けることや、過度に分割しすぎないことによって可読性が向上し、コード量が減ったため保守コストも削減できたと考えている。
半面、静的解析のコストは上がっているが、静的解析のコスト増よりも可読性がよく、保守コストが低いコードのほうが効率的な開発に寄与するだろう。
また静的な値を取得するためにMapを使い、TypeScriptを利用しているため、理論上undefined
が返ってこないのに、それを期待するロジックを削除することで、コードを読んだ人が混乱する可能性も削減している。
型安全で見通しの良いエラーハンドリング
この項目ではエラーメッセージを返すサーバー側のエラーハンドリングについて記述する。
元コード
try {
// API呼び出しなど
} catch (error) {
if (error instanceof ApolloError) {
if (error.graphQLErrors[0]?.extensions?.ERROR_KBN === 'ERR_XYZ') {
// エラー処理
} else if ...
...
}
if (error instanceof SomeError) {
...
}
...
}
このコードの問題点
- エラーハンドリングが長々とべた書きされていて見通しが悪い
- 配列の添え字が直に指定されているが意図が読み取れない
- 例外処理なのにOptional chainingが多く確実な例外処理に支障がある(例外処理で例外が発生するリスクは最小限にする必要がある)
extensions
配下の型情報が暗黙的でわからないgraphQLErrors: ReadonlyArray<{ extensions: { [attributeName: string]: unknown; } }>
改善後コード
const handleApolloError = (err: ApolloError) => {
if (err instanceof ApolloError) {
// graphQLErrorsが空であれば例外をスローし、そうでなければgraphQLErrorsを返す
const gqlErrors = parseGQLErrors(err.graphQLErrors);
// graphQLErrorsの中身をパースし、意味のある型を付けて返す
const extensions = parseThisFunctionErrors(gqlErrors);
if (extensions.ERROR_KBN === 'ERR_XYZ') {
// エラー処理
} else if ...
}
}
try {
// API呼び出しなど
} catch (error) {
if (error instanceof ApolloError) {
handleApolloError(error);
} else if (error instanceof SomeError) {
...
}
...
}
べた書きされているとコードの見通しが悪いため、catch句の中では例外種別ごとにハンドリングする処理に飛ばし、そっちで処理できるようにする。
error.graphQLErrors
は要素が0の場合があるため、parseGQLErrors()
のような共通関数を作り、要素があれば中身を返す、なければ例外をスローして、より上位の処理に飛ばすなどの処理を共通的に行うようにする。この仕組みを共通化することで、この要素に対する処理の一貫性を持たせることができる。
またgraphQLErrors
の詳細については処理によって内容が異なるであろうことから、ドメインごとにparseThisFunctionErrors()
のような関数を作り、その中で適宜データを整形するのが望ましいだろう。
そうして結果的に意味のある型情報を持ったextensions
、あるいは適当な結果情報をハンドリングすることで、型安全かつ、責務が別れ、疎結合な実装に寄与する。
この形式であればhandleApolloError()
は必要に応じて別ファイルに切り出し単体テストを書くこともできるし、このままでもあっても規模が小さければ十分テスト可能だろう。
なお、parseGQLErrors()
やparseThisFunctionErrors()
の具体的な内容については今回は省略する。
- 投稿日:
ネットの一部で稀に話題になるネタだが、数年前からヒロポンがまだ現役で存在することが気になっていたのでちょっと真面目に調べてみた。
日経メディカルには処方薬としてのヒロポンが掲載されており、これは毎年更新されており、添付文書の更新があることから存在は明らかである。更に製造元も住友ファーマに変わっている。
Wikipediaにも情報があるが、結局どれも二次情報なので一次情報に当たることにした。
とりあえず住友ファーマの製品情報を見るのが鉄板だろうというので見に行くと見事ビンゴ。但しここの情報は医療関係者向けなので基本的に一般向けの情報でないことには留意されたい。
まず製品基本情報のページをあたると「麻薬製品一覧」という項目がある。
ここに進むと会員限定ページが出てくるが、あからさまにJSで制御されているのでDOMをいじってみるとヒロポンの存在を確認することができた。
詳細を見るとヒロポンの情報を見ることができたが、日経メディカルにある以上の情報はほぼない。
また他にも厚生労働省発表の令和3年3月31日 大麻等の薬物対策のあり方検討会にもヒロポンが掲載されていることから、今日においてもヒロポンが存在することが推測できる。
但し1ページ目以降に一切出てこないことや消費統計にも存在が明確に見られないことから、実際に使用されているのかは不明だ。ヒロポンの効果・効能がナルコレプシー、各種の昏睡、嗜眠、もうろう状態、インスリンショック、うつ病・うつ状態、統合失調症の遅鈍症の改善や、手術中・手術後の虚脱状態からの回復促進及び麻酔からの覚醒促進、麻酔剤の急性中毒、睡眠剤の急性中毒の改善であることからして、全て代替薬が存在することから、恐らく実用性はないと思われる。
また院内処方限定で持ち出しできないことや、この資料に覚醒剤の使途が一切書かれていないこと、「国際条約と国内法の関係(向精神薬)」のページでメタンフェタミン等が赤字になっていないことから、製造体制が存在するだけで実際には流通していないのではないかと思われる。
しかしこの資料を見るとビバンセカプセルが覚醒剤原料として書かれてあり、非常に興味深かった。ビバンセはADHD向けに流通している薬でコンサータと同等の流通管理がかかっている薬なので、性質上は向精神薬に近そうなものだが、分類上はそうなっているようだ。
確かに令和5年7月改訂 東京都保健医療局 向精神薬取扱いの手引を見てもビバンセカプセルの名前はない。
また余談だが、カフェインは精神刺激薬の一種で一般的に向精神薬や麻薬、覚醒剤の仲間である。ヒロポンも元は無理やり動かすための薬とされていたので、そういう意味では似たような存在といえるだろう。覚醒剤とは乱暴に言ってしまえば眠気覚ましのことだ。
- 投稿日:
数年前からメガネの老朽化が気にかかり、特に鼻パッドを交換したかったのだが買った眼鏡や、眼鏡修理の専門店を名乗る店に行っても「在庫なし」とか、「その鼻パッドは昔流行ったもので今はないです」とか言われて手にいられずにいた。
そこでもうここはフルオーダー眼鏡としてゼロから作るしかないのか…と思い、フルオーダー眼鏡店に行くものの、樹脂フレームしか作っておらず、メタルフレームは無理と言われてしまう。だがしかしメーカー品の鼻パッドは規格品なので存在しているはずで、それは取り寄せられるという話を聞き、無事入手できた。ついでにレンズも買い替え、実に11年ぶりに鼻パッドとレンズを交換した。
交換前の写真を撮り忘れていたのだが、フレーム以外がピカピカなので新品といっても通るかもしれない。
交換前のパーツ。だいぶ黄ばんだり汚れている。
今回鼻パッドの取り寄せをしていただいたのは、ハンター坂にあるめがね舎ストライクさんだ。
レンズは購入店である京町筋のALOOKで購入した。ALOOKはほとんどが眼鏡市場になってしまったため、今や貴重な店舗だ。余談だがレンズ交換を注文したところ「他社のフレームでも一応やりますが…」と軽く渋られたのが面白かった。2014年に買ったものなので無理もない。
交換した結果、レンズの剥離や傷がなくなり、黄ばみも消えたため、以前より視界がクリアになったので良かった。
- 投稿日:
管理人についての内容がどうも薄いので、もう少し厚みを持たせようと書いていたら記事一本分になってしまったので供養のために残しておく。
途中で我に返り、書くことをやめたので後半が雑だが供養なので気にしない。
副産物としてちゃんと新しい自己紹介も出たので、以前のものとの新旧比較も残しておく。
没記事
1995年くらいからインターネットに生息してる職業プログラマ。神戸の三宮の辺りに生息している。
名前はLycolia Rizzimと書いて「リコリア・リジム」と読むが、長いので普段は「りこ🍥」と名乗っている。当たり前だがハンドルネームだ。
いわゆるインターネット老人会の会員で1995年くらいからインターネットに生息している。ネット黎明期の荒波に揉まれながら育ってきたタイプの人間だ。小学生の頃はダイアルQ2ソフトの駆除に精を出していた時代もあった。
小学校高学年くらいでチョロQをテーマにした個人サイトで交流をはじめたり、中学生の頃になると鋼の錬金術師の腐創作サイトに出入りするようになり、そういった中で、今日まで続く個人サイトを開いた。この時に作ったサイトはGaiaxコミュニティというHTMLを書いていじれるmixiみたいなプラットフォームだった。もちろん足跡もあった。
中学も半ばを過ぎるとラグナロクオンライン(RO)のβサービスを知るが、PCスペック的にプレイできなかったのでゴゴ市というゲームをしていた。
高校に上がるとROをプレイできるスペックのマシンを手に入れ、授業中は寝て、学校が終わったら全速で帰り、軽く廃人のようにプレイしていた。同時にこの頃になると自分のサイトはPHPを利用した動的サイトに移行し、すぐにCMSを導入して、ブログ化した。つまり私が初めて書いたプログラミング言語はPHPということになる。
この頃になると2chや二次裏、はてな、ぁゃιぃわーるどなどのその当時隆盛を極めたコミュニティによく出入りしていた。基本的アングラサイトや、そこからくる文化が好きだった。ニコニコ動画も黎明期ちょっと過ぎた頃はよく使っていた。
高校を卒業し、専門学校に入るとそろそろネトゲは辞めないといけない…と思い、ROのアカウントを消すのだが、物の一年で作り直してしまい、高校時代など比較にならない廃プレイによりたちまちレベルカンストするといった異常プレイをしていた。MVPボス狩りなどのエンドコンテンツにも精を出し、転生システムが出たらすぐに手を付けたり、FCASやSF皿、AGI-BSなど凝った職業にも手出ししていた。
しかしRの到来、そしてRRの到来で回りから大半が離脱したこと、人口も激減したこと、メインだったLUK極カタール型チンクロの活躍の場が限られるようになり、RRRでいよいよすることがなくなってしまったため、ROを引退し、艦これにシフトしたものの、MMOが恋しくなり、PSO2に行きなじまず、WoTにシフトしたものの1000時間もいかない間にやめてしまった。
そこでROをやっていたころにβに参加していたエミル・クロニクル・オンライン(ECO)に目を付けた。予想通りこれにはハマり、かなりやりこんだ。無課金で課金イリスURのR4を複数手にするほど狂ったほどやりこみ、わずか一年で総合点では勝てないものの、いくつかの分野では古参廃人と肩を並べられる程度の実力を手にした。そしてサービス終了するころには全デュアルカンスト、カンストアナザー5個以上、サブキャラも軒並みデュアルカンスト、アナザーLv3以上というだいぶ狂った領域までもっていけたと思う。
称号システムもほぼほぼ埋めきり、特にボス討伐は無限回廊のトリガーで発生するフィールドボス以外は全部倒した。DDボスは全部倒したし、ゴールドサイン進行も達成した。しかし残念ながらECOはサービス終了してしまった。
最近の趣味は主にブログ執筆やサイト運営、アニメ映画鑑賞や、登山、ログ取り辺り。
アニメ映画では比較的ニッチな作品を見ていることが多い。いわゆる6000人映画みたいなやつ。また映画を見に行くためだけに神戸から松山や山口、淡路島に行くなど精力的に移動することもある。
登山は元々運動不足解消と山にある神秘的な景色を求めて始めたのが始まりで、だいたい六甲山辺りの低山によく行っている。過去最高法は氷ノ山で標高1,510mだ。
ログ取りとしてはLast.fmで音楽鑑賞、YAMAPで登った山、はてなブックマークに参考になった・なりそうなURL、Excelで見たアニメや映画館に行ったログや家計簿など、いろいろなログを取って後から振り返ることを楽しんでいる。
座右の銘は自由気儘。性格はマイペース。16PersonalitiesはINFP-T。好きなものは歴史と伝統。好きな言葉は月に叢雲、花に風。
ROやECO、サモナイや世界樹の迷宮のようなキャラビルドが出来るゲームでは後衛職やヒーラーを前衛や物理攻撃職に回すのを好む。
どうでもいいことへの拘りが深く、他の人が気づかないような細かいことに敏感。
没記事を基に作り直した自己紹介
よくなったのかは果たして微妙なところだが、取り敢えず以前より深みは出たように思う。以前はあっさり過ぎた。長すぎて誰が読むねんという感じだが、こういうのは読みたい人だけ読んでくれればいいのだ。
以前の自己紹介 | 新しい自己紹介 |
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