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紙の本の良さ

投稿日:ジャンル::雑記

私はここ数年、電子書籍ではなく、紙の本、つまり物理本を主体的に読んでいるわけだが、そこで気づいた紙の本にしかない良さを書いていきたいと思う。

紙の本で良いと思うところ

ここでは主に個人的に思う、紙の本の長所を中心に書いている。

本が勝手に消えない

電子書籍ではサービスの廃止や、著者の不祥事などで配信停止になると、自分の意思に反して本が読めなくなることがある。

サービスの廃止例では電子書籍配信サービスであるエルパカBOOKSは2014年2月24日に配信を停止し、本は戻ってこなかったとされている。

著者の不祥事としては、がおう氏の事件は記憶に新しい。例えば角川書店はイラストレーターがおう氏に関する報道と関連出版物の対応についてで、「Selfe Girl がおう作品集」の紙書籍 回収・絶版/電子書籍 配信停止を発表している。

もし紙で持っていたら消えることはない。配信会社が潰れようと、著者がいかなる蛮行を行おうと、そういった理由では消えない。

もちろん、失火や水没、紛失、盗難などでは消えるが、それは努力によって回避できる内容であり、前述のような自分では制御できない外的要因ではないので除外する。もちろん、その為に本を耐火金庫に入れるというのは極論だし、そこまではいわないが…。

本の内容が勝手に書き換わらない

これは短所でもあり、長所でもあると思うが、本記事の趣旨として長所として捉えていくこととする。

例えばこち亀、こちら葛飾区亀有公園前派出所は重版されるごとに問題のある表現が別の表現に置き換えられている話があり、電子版では最新の紙本と同じ内容になっているという噂がある。

もし紙の本を持っていれば、こういった本来の表現を見続けることが出来るだろうし、複数の版を持っていれば、比較することも可能だ。電子書籍でそのような機能があるものは私は聞いたことがない。

電子書籍にあっても版管理(バージョニング)は資源を食うし、書籍リーダーの開発や版ごとの権利周りも面倒になりそうなので、恐らくまともに一般化することはないと思う。

不要な本を忘れられる

電子書籍は一度買った本が未来永劫本棚から消えることはない。

もし買ってみたけど生理的に受け付けない本があったり、忘れ去りたい本があったらどうだろう?

紙の本なら売るなり捨てるなりすれば視界から消し去ることが出来るが、電子書籍ではカテゴリ分けで視界から一時的に消えた状態は作れるだろうが、所有しているという事実を消し去ることはできないし、多分何かの拍子に見てしまうことがあるだろう。

個人的には見たくない本が並んでるのはストレスだし、Kindleで一覧表示するとノイズとなって目障りだと思っている。これに対し紙の本は邪魔なら処分できる、これは強みだと感じる。

何なら古本として売れば二束三文でも金になるし、安く買いたい誰かのためにもなり、一石二鳥かもしれない。

そして何より、本を処分してまた欲しくなった時の葛藤を味わえるのも紙の本ならではだろう。そんなものはいらないと言われればそこまでだが、私はこういった負の感情こそが人の動力源の一つになりえると思う。

一覧性が高い

電子書籍の本棚を見て、一覧性がいいと思える人はおそらくほとんどいないと思う。もし、いたら申し訳ないが、一度大型書店か図書館に行ってほしい。

例えばKindleではコミックは自動的にまとまるが、ラノベはまとまらないので、一覧表示だと目的の本を直感的に探しづらい。検索しろと言われればそこまでだが、面倒だ。

それと万一歯抜けで買ってしまっている場合、一々まとまっているものを開かないと分からないので、これもイケてない。

もし紙の本であれば順序良く並べていれば歯抜けは一目瞭然だし、背表紙は面積が少ないので、普通に並べていれば、どの本がどこにあるかはパッと見てわかるだろう。

この一覧性の良さは紙の本の利点だし、何より本がずらっと並んでる光景は壮観でいいものだ。

装丁を楽しめる

本の中にはコミックの単行本でさえ装丁を凝ったものがあり、エンボス印刷や、特殊な紙を使ったものが存在する。

電子書籍でも技術的にはモニタに静電気を出すなどして触覚を再現することは可能だろうが、今のところそんな電子書籍は聞いたことがない。そんな端末を作って普及させるのも大変なので、多分当面現れはしないだろう。

同時に複数展開できる

紙の本は本そのものが表示デバイスの役割を担うため、本があればその数だけ同時に複数展開できる。参考書AとBを同時に読む、開いたまま比較するなど造作もないことだ。しかも置く場所の面積が許す限り何冊でも同時に開ける。

電子書籍ではモニタの制約があり、モニタの数以上には開けないし、モニタは基本的にでかく表示も紙の本よりでかいため、いくらモニタがあろうと制約が出てくる。

これは私はKindleの電子ペーパーを10個持ってますみたいな人なら気にならないかもしれないが、まずそんな人間はそんなにいないだろう。

本を読みながらメモを取るのに便利

ここは前述の項目と類似する内容だ。

例えば出先で本を読みながらメモを取る場合、紙の本があれば紙の本を読みながらスマホのメモ帳にメモするだけなので手軽だが、もしスマホしかなかったら、頻繁に電子書籍リーダーとメモ帳を切り替えることになり大変煩わしい。

スマホの電池消費に貢献する

紙の本は電池がいらない。電子書籍リーダーも電子ペーパーなら実用上気にならないだろうが、スマホで読もうとすると、どうしても気になるのがバッテリー残量だ。

ただでさえ色んなことに使うので電池残量が心配なスマホの電池を保てるのは便利である。特に長く読む場合はなおさらだ。

運動になる

紙の本は重いので、持ち歩いていると少なからず運動になる。きっと1mmくらいは体を鍛える助けになっていると思う。

また、本棚の本を整理するときなども、多少なりと運動になるだろう。きっと、多分、恐らく。

痛んだり、折れたり、劣化する

一見するとデメリットと思えるかもしれないが、紙の本は傷んだり、折れたり、黄ばんだり、汚れがしみ込んだり、時として破れたり、何かと劣化する。しかしこれもまた一つ良いのではないかという話だ。

例えば、この本は四隅が痛んでおり丸くなっている。これは私がゾンビランドサガの聖地巡礼をするときに、この本を持ち歩いていたことに起因するからだが、逆に言えば使い込んだという記憶を本に持たせることが出来るともいえるだろう。

経年で日焼けした本も、本棚の中で時を過ごした証拠としてみれば、それは風情がある。詫び寂びというやつだ。

例えば漆塗りでは時間経過による光沢の変化を育てるという文化がある、それと同様に本も育てることが出来るといえる話だ。これはピカピカの新書と、くたびれ色褪せた本では後者のほうが確実に重みがあるのと同じ話だ。

平たく言うと味が出るということだ。電子書籍から味が出るかと言うと、精々モニタについてる埃や、スマホの皮脂の味しかしないだろう。

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