メイクアガールを観てきた 三回目
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2/2に二回目のメイクアガールを観てきた記事を書いたが、昨日、三回目を見てきたので今回も何か書いてゆく。
劇場
今回はMOVIXあまがさきにて鑑賞した。ここを利用するのは2023年5月27日の 『アムリタの饗宴』 『アラーニェの虫籠』<リファイン版>以来だ。
ここ以外での上映が乏しいでもない限り、わざわざ来ない場所なので、神戸でやっているのにMOVIXあまがさきに来るのは珍しいパターンだ。
これは手前で有馬温泉に行っていたのと、MOVIXあまがさきでの上映も体験したかったところによる。
これまでの疑問点の解消
明の過去の記憶に登場する家
前回疑問に思った「アキラの過去の記憶に登場する家」についてだが、前の記事のコメントにもあった通り養護施設と思われる。
これは明が「おじさんに出会うまで施設にいた」と発言していることから、そう読み取れる。
0号が神社の階段を上るシーンの意味
これも前回疑問に思った部分だが、これも前の記事のコメントにもあった通り0号の成長を表しているようだった。
これは最初、0号がラボの掃除でバケツをこぼしてしまい明からもうやらなくていいといわれた時は、夕方の階段をとぼとぼと歩いていたのだが、その次に上手く掃除をやり遂げてソルトに対して「あなたはもう用済みだよ」みたいな仕草をした後は、朝方でぴょんぴょんと登っていたので、そうだろうと思った。
ところで私はモップを決める0号のシーンがめちゃくちゃ好きだ。
0号を探しに行く前に入力していた内容
これは特にどの記事にも書いていなかった内容だが、ちょっと気になっていた部分だ。
明が0号を探しに行く前にキーボードの何か打ち込んでいるシーンでの入力内容について、これは「MIZ」までは見えたので、恐らくあれは「MIZUTAMARI」と入力しているのだろう。恐らくパスワードか何かだと思う。
感想
とにかく0号がかわいい。そして明が未熟すぎる。本当に最後の最後まで、純粋で、素直で、裏表がなく、馬鹿で愚かで、救いがない。
0号がひたすらかわいい。愛らしい
ハンバーグを作って見せる0号もかわいいし、普通といわれて喜ぶ0号もかわいい。
さっきも書いたが掃除がうまくできるようになってソルトにモップをキメて見せる0号がかわいいし、神社の階段をぴょんぴょん跳ねる0号もかわいいし、ファミレスで明に帽子をわしゃわしゃされて「わっ」という0号もかわいい。
明をデートに誘う0号も、「好きってこれでいいんだ」と思う0号も、明にぞっこんになる0号もかわいい。
別居するときに「明さんは時折、私のことがわからないって言いますが、私の想いは設計したことがすべてじゃないってことですよね?」みたいに明に言い寄る0号もかわいい。
そこから明が逃げようとするときに「好きなんです。私は明さんが。明さん…」という0号もかわいい。こんなかわいい0号を放逐した明はさっさと死ぬべき。
「こんなに頭が明さんだらけなのに信じてくれないのなら」という0号もかわいい。それに対して否定の言葉しか出せない明はホンマ…
0号による脱獄
0号が明を攻撃する終盤のほうで、母親が0号に干渉するシーンがあるが、それを0号が跳ね返すのはまさに脱獄のように見えて、あそこは結構好きだ。
脱獄というのはAndroid端末のOSをすり替えたり、LLMが本来発言できない内容を引き出すなど、システムの脆弱性を突いて特権を奪い取る行為のことだ。これをすることでシステムは本来の制限を超えた動作をさせることが可能になる。ちなみに補償対象外になったり、アカウントがBANされたりするので良い子はやめておこう。
ただまぁ結局はかなわなかったわけだが、それでも自死だけは回避できていたので、もしかすると多少は緩められたのかもしれない。
明がひたすらに未熟で愚か。
「何に対しても悪意はないけど、興味もないんですよね…」とか言わせる明はサイテーの人間。
母親との会話シーンで「困難にあたる、そんな時この子がいてくれたら楽しいかなって」と言われて改心するものの、最後のシーンで0号に幾度もなく好意や愛を伝えられ、それを認められらない。認めることができない、明というのは非常に愚鈍で、本当に救いがない。無自覚な分、鬼畜でしかない。
「こんなに頭が明さんだらけなのに信じてくれないのなら」という0号に言われてもなお、それに対して肯定の言葉を一切言うことができず、取り繕ったようなことしか言わない明は本当に終わっていると思う。
次回予告
0号の姿が変わり、ナイフを投げガラスを割ったようなエフェクトともに浮かび上がる2027は、ひょっとすると海中との戦いなのかもしれないし、明と戦うのかもしれない。なんにせよストーリーが大幅に変わるだろうと感じた。
しかし個人的には最後の着地点は「家族」ましてや、「友人」などではなく、「恋人」であってほしいと思う。べたな展開だと明は茜と結ばれ、0号は去るとか、家族になってしまいそうだが、私は0号と明こそが結ばれてほしいと思う。
さてどうなるかは未知数だが、楽しみだ。
あとがき
本作の内容をノベライズした文庫本も入手したので、また読んで理解を深めていきたいところ。
本作は3回見て、そのすべての鑑賞会が別の映画館という、鑑賞歴の中でも今のところ唯一の作品だ。恐らく回数を重ねるとダブりは出るだろうが、傾向としては面白いと思っている。
私はメイクアガールが好きだ。そう、過去に観たどの映画より好きだ。0号はかわいいし、明はダメダメで、だからこそそれがよくって、メイクアガールは最高なんだって…。
明の未熟さに起因する軋轢や、葛藤も好きだ。何より0号は私の好みの属性に完全に一致するくらいかわいい。ここまで綺麗にハマったキャラは過去にいない。そのくらいかわいい。
0号の可愛さを深掘りする記事を書いてもいいと思うくらいにかわいいのだ。
ところで、公式サイトのキャラクター紹介で0号を眺めていて気が付いたのだが、コンテンツを区切るノイズのような線が砂嵐のように動くのが、ちょっといいなと思った。こういう細かい部分にまで作りこみがあるのは嬉しい。