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ここ数年ARMノートを追っていて、ここ最近は国内メーカーからもARMノートが出てきたので、ちょっと見てきた話。

ARMと言えば近年のMacbookに代表されるように、低発熱でバッテリー持ちがいいというのが話題だが、つい最近までは海外製で1kg越えだったり、JISキーボードがないものが主体だったが、遂に東芝や富士通も出すようになり、JISキーボードを備えた軽量ノートも出てきていい流れなので、実際にどんなものか、軽く見てくることにした。

ヨドバシの展示機を使って発熱とバッテリー持ちを比較してきたので、その内容をまとめる。

今回見てきた端末

富士通のノートPCで、Snapdragon XとCore Ultra 7のものを見てきた。

比較するにはバッテリー容量が異なるが、ヨドバシの店頭展示品で試してきた都合、同じものがなかったが、バッテリー持ちはバッテリー容量に比例するため、本記事では単純に倍換算にして計算する。

FMVUQSL1BC FMVUXSK3BC
CPU Snapdragon X X1-26-100 Intel Core Ultra 7 255U
画面 14.0型ワイド FHD 14.0型ワイド FHD
バッテリー 63Wh 31Wh
消費電力:標準時/最大時/スリープ時 約5.6W / 約65W / 約1.0W 約5.3W / 約65W / 約1.1W
重量 876g 634g

数値上はCore Ultraが有利そうだが…実際のところはどうか比較してきたので下に続く。

比較結果はARMマシンの圧倒的有利

Intel、Core Ultra シリーズ2正式発表。Armより低消費電力で高性能なんて記事もあるので、Core Ultraに期待していたが、勝負にすらならなかった。

発熱

電源オプションを「最適なパフォーマンス」にした状態で、CPU負荷ツール.jsでカウンタが6Gに到達するまでぶん回した結果。

CPU負荷ツール.jsのカウンタが6Gになるまで回したところ、ARMマシンであるFMVUQSL1BCは、ファンがかなりの音を立てて回っていたが、ほのかに暖かくなる程度で、膝の上で使っていてもパフォーマンスの不安はなさそうに感じた。

対するCore UltraのFMVUXSK3BCは、ファンは静かなものの、600M辺りで明らかに熱くなり、カウンタの周りの劣化が明らかで、2Gになる前に止めてしまった。恐らく負荷をかけるのには全く向かないだろう。

バッテリー持ち

こちらは電源オプションを「最適なパフォーマンス」にした状態で、アイドル状態のバッテリー持ちを比較している。

ARMマシンであるFMVUQSL1BCは推定残り時間が1日1時間31分と驚くべき時間が出て、すぐに13時間24分となった。「最適なパフォーマンス」で13時間は驚異的な数値だ。

バッテリーの低下速度も見てみたが、恐らく閉店後にブレーカーが落とされてからは緩やかに減っているのがわかる。このグラフは電源オプションが「バランス」の状態で出ていると思われる。設定変更前は「バランス」だったからだ。

対するCore UltraのFMVUXSK3BCは、3時間30分と出ており、なんとも頼りない。本機はバッテリーが前述のARM機の半分しかないこが、仮に同一容量であったとしても、7時間しか持たないだろう。これは基本的にバッテリー持ちはバッテリー容量に比例するからだ。

バッテリーの低下速度もすさまじく、閉店時間中に尽きてそうな勢いだ。このグラフも電源オプションが「バランス」の状態で出ていると思われる。こちらの個体も設定変更前は「バランス」だったからだ。

あとがき

ARM PCと言えば、2020年あたりにAppleがいわゆるM1 Macを出してからARM化の波が来ていて、MicrosoftもWindows 10を乗せたSurface Pro XからはARM対応を進めているが、初期はMicrosoftくらいしかなく、後にLenovoやDell、HPが出てきて、そのうちASUSも出てきたが、長らく国産機は出てこず不満だった。

しかし去年Dynabook初のSnapdragon搭載ノートPCをリリースしたのを皮切りに、年初に富士通の最軽量ノートシリーズからもARM対応版がリリースされた

ARMと言えばRISCアーキテクチャなので、かつてPowerPCを採用していたMacからすると先祖返り感があるが、Windowsは長らくCISCで、例えばIntelのx86が長らく主流で、今もAMD64が主流であることから、長くCISCが続いている。

そしてこの流れは当面変わらないだろう。何故ならWindowsはMacのように端末を丸ごと出すのではなく、各ベンダーの設計や自作PCも可能な設計にしているからだ。まさかこれを取り崩すことはしないだろう。

コンポーネントが分かれていて色々組み合わせられるのは様々な用途のマシンを作るうえで都合がいいし、ここを標準化してしまうとつまらないし、Appleみたいに寡占された市場ができてしまい不健全でもある。

しかし、ことモバイル端末に限って言えば別だ。ゲーミングノートのように常時電源に繋いで高パフォーマンスが求められる環境ならともかく、事務作業レベルさえできればいいようなレベルではバッテリー駆動でどれだけ長く作業できるかが重要だ。

例えば出先でデジカメの写真を加工したり、記事を書いたりするのには左程高スペックはいらない。そうなってくると元々特に高くなかったハードウェアの多様性はあまり必要ではなく、ARMでも十分になってくるだろう。

取り敢えず私としては大半のノートPCのカーソルキーとサイズに不満があるのでLavieの13.3型ノートにARM版が来てほしいところなので、NECに期待したい。

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プログラマーやシステムエンジニアを始めとした、情報技術者のリアルな年収感がネットにほとんど出てないし、ネットには転職サイトの「想定年収800万〜」みたいな煽り気味の数字か、SNSにいる強い人たちの景気のいい話ばかりで、普通に働いている人の参考になる情報が少ないので、個人的に2025~2026年にかけて転職活動の中で得た情報を備忘録として残しておく。

主にスコープは中堅SIer・受託・大きすぎない事業会社くらいに勤める情報技術者を想定している。GAFAMとかStripeのエンジニアや、NTTデータやLINEヤフーの凄い人なら貰えるみたいなのはそれはそうなので、ここでは扱わない。

内容としては、100社ほど選考を受け、20社ほどグレード別給与を聞き、ネット上にある求人情報や、LLMが持っている情報、8社ほどのエージェントから聞いた情報を総合的に勘案して出した数値だ。

年収別ポジション

基本的に全国区で出しているつもりだが、地方のローカル企業だと当てはまらないケースもあると思う。東京だから飛び抜けて高いかというと、たぶんそんなことはないし、大阪の受託会社やメーカー、SIerでもこんくらい出せるところはあるし、福岡や沖縄にもあるだろう。単に出せる企業の比率が少ない程度の話だと思う。

下の表の経験年数はSIerや受託開発企業がベースなので、サイバーエージェントやLINEヤフーのように、若くしてポジションを上げていける事業会社だと、また変わってくると思う。

700万より上は私が把握していないので書けていないが、基本的に何かしらの役職持ちになるとは思う。700万円以上となればマネジメント能力は必須だろう。マネジメント能力そのものは大なり小なり500-600万レンジでも求められる。

年収 ポジション 備考
100万 恐らく存在しない 昔は存在したが、最低賃金が上がった関係で恐らく現存しない
200万 テスターなどの作業員 商流が8次より深いくらいの最底辺のSESに存在すると思われる
300万 新卒か未経験中途 大阪の三次受けの受託でも一般的にはこのラインに来ると思う
400万 一般メンバーPG 経験2-3年が目安
500万 中堅メンバーPG/SE・サブリーダー 経験4-6年が目安
600万 上級メンバーPG/SE・リーダー 経験8-10年が目安

勿論、会社の規模や売り上げによって増減するので、これを基数として会社の規模や売り上げを掛けてやるといい塩梅になると思う。

例えば年商3億で従業員数60名の受託開発企業で単純計算すると3億/60人で500万円が限界であることがわかる。当然、売上を100%給与原資にすることはできないため、役職による給与差もあり、実際には500万以上貰っている人もいるだろうし、それ以上少ない人もいるだろう。しかし、フルタイムの最低賃金ベースで考えると200万円台が下限であるから、200~400万円が一般社員のボリュームゾーンと言えそうだ。

幾らどれほど技術スキルがあっても、恐らくこの企業で年収500万を超えることはできないだろう。

あとがき

給与の相場観がわからないと変に低い数字を採用面接や年収交渉で出してしまい、評価を下げられたり、選考落ちしてしまうと思うので、こういうのを知らない人が減ってほしいという思いで書いた。

当たり前だが400万しか出せない企業は400万しか出せないので、受けないか、どうしても出してほしいなら、それだけの価値がある根拠を言える必要はあると思う。

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一昔前、物理本を電子書籍に変換する行為としての自炊が流行ったと思っているが、最近ではあまり聞かない気もするので個人的なやり方を紹介する。

内容としては一般的な漫画同人誌を自炊代行を利用し、安く楽に24時間365日、高品質にいつでも電子化するための方法について書いていく。

概要としては自炊代行業者にネットから申請を出し、コンビニにあるメルカリ用の箱に同人誌を詰めてクリックポストをネットで注文してポストに投函するだけだ。

私は基本的に一冊500円のプランでやっており、直送管理手数料が200円、送料が185円、箱代が70円程度でやっているが、オプションを削れば一冊200円も可能だ。

前提条件

  • 自炊代行にはジェットスキャンを利用する
  • 送る同人誌のサイズはB5サイズ(257×182mm)の一般的なものを扱う
  • 総重量は1kg以下とする
  • 発送方法にはクリックポストを用いる
  • Yahoo!ウォレットかAmazonPayのアカウントがある
    • Amazonやヤフオクを使っていれば普通はある

やり方

1. 自炊代行業者に依頼する

まずはジェットスキャンにアクセスし、利用申し込みを行う。

基本情報を入力した後の内容としては私は次のようにしている。以下の条件での費用は1冊辺り500円だが、ギリギリスキャンを抜けば200円に抑えられる。

項目 内容 備考
データカラー フルカラー 紙そのものの色合いなどもあるため、モノクロ誌でもフルカラーにしている
解像度 300dpi 最安のプランだが必要十分だと思う
圧縮率 標準圧縮 特に画質が悪いということはない
通常OCR加工 希望しない 基本的に漫画しか頼んでいないため
特殊OCR加工 希望しない 同上
ハードカバー部分のデータ化 希望しない ハードカバーの同人誌を頼まないため
本の帯部分のデータ化 希望しない 帯がないため
折込ページのスキャニング 同じ箇所にデータ化を希望する 存在しなければ0円
ギリギリスキャン 希望する 希望するとノリ閉じの部分まで開いてスキャンしてもらえる
特別加工のご依頼 なし 過去に頼んだことがあるが、個人的にはていねい加工の有無の違いは判らなかった。プレミアム加工は依頼経験がない。
納品方法 クラウドストレージより納品(Dropbox) 他のオプションが有料であるため
お支払方法 クレジットカード払い 弥生会計の決済プラットフォームでの支払いとなる
書籍/冊子/書類の処理 弊社にて雑紙として処分(無料) 著作権の絡みで本が戻ってくることはない

参考までに上記条件でB5サイズの漫画同人誌を電子化してもらった結果、以下のフォーマットのJPEGが入ったPDFを受領できた。サブサンプリングやビット数は依頼時期によって変動があるのを確認しているので、あくまで一例。

項目 内容
形式 JPEG TrueColor (v1.0)
2126
高さ 3024
寸法 6.4 Mpixels
ビット数 24
カラーモデル RGB
DPI 300 x 300
印刷サイズ 18.00x25.60 cm, 7.09x10.08 インチ
データ圧縮 JPEG
プログレッシブモード いいえ
サブサンプリング 2x2,1x1,1x1
画像/フレームの数 1
起源 左上
埋め込みコメント ScandAll PRO

2. 自炊代行業者へ同人誌を送付する

  1. ファミリーマートなどでネコポス用の段ボールを買ってくる。寸法は310x225x30mmなので、B5サイズ以下の同人誌なら収まるし、厚みのある同人誌でも1kgを下回っていればクリックポスト的には問題ない
  2. ネコポスの箱に同人誌を入れる
    • 参考までに以下は薄い本5冊に、メロンブックスの店頭受け取り用の段ボール板が2枚入っている状態だが、それでもまだ隙間がある。重量はこれで500gだったため、重量を勘案すると20ページ程度の薄い本なら恐らく8-9冊は入るだろう
  3. クリックポストのサイトを開き、YahooかAmazonのアカウントでログインする
  4. 住所を入力し、送料を支払い、PDFをコンビニで印刷して箱に貼り付けてポストに投函する

あとがき

自分で本をばらしてスキャンするとか、非破壊スキャンはスキャナが必要だったり、手間が掛かったりするので自炊代行は非常にありがたい。

また通信フリマの発展により、梱包資材が手軽に入手でき、ECの発達によりクリックポストという定形外より安い送付手段が生まれたのもうれしいところだ。

結果として、近所のコンビニで資材を入手し、クリックポストに金を払い、梱包してポストに投函する程度の手間で電子化できるというのは非常に便利な世の中である。

ジェットスキャンは一度申請すれば二回目以降はそのまま送り付けると同条件でやってくれることもあるので、とても楽ちんである。支払いも昔はPaypalだったが、弥生の決済Misocaに変わったおかげで、これも随分楽になった。

個人の申し込みを調整なしで普通に受け付けてくれるところは意外と多くないので、ジェットスキャンは非常に便利な存在だ。

そういえばジェットスキャンの利用時に直送管理手数料というのがいつの間にか増えていた気がするが、梱包資材の廃棄手数料とかだろうか?潰れてもらっても困るので、事業の継続のためなら、この程度は特に問題ないが、地味に増えていて、サイトにも記載がないので気になった。

最後に、本記事はジェットスキャンによる広告記事ではなく、単なる個人の感想であることを付記しておく。

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Logicool GHUBはアップデートのごとに何かが壊れてゆき、日に日に使い物にならなくなるというのは、もはやネット上では定説だと思うが、そろそろめんどくさくなってきたのでどうにかした話。

起きていた問題

  • GHUBがしょっちゅう落ちる
    • GHUBが落ちているとDPIが狂ってマウス速度が落ちる
  • GHUBのオンボードメモリモードが機能しない
  • サイドボタンやDPI変更ボタンを無効化できない。例えば下の画像では、普通のボタンは無効化できるのにサイドボタンが無効化できないのがわかる

問題が起きていたデバイス

Logicool Pro Gaming Mouse

対処した方法

バージョン2025.8.789376から2023.10.493246へダウングレードして設定をやり直した。

やった手順

この工程ではサードパーティのアーカイブサイトからインストーラーを落とすため、それを理解したうえで実施すること。まず公式のサポートは受けられないと思う。

これをやった結果、オンボードメモリ機能が動くようになり、GHUBを落としても、OSを再起動してもGHUBが起動せず、設定が保持されていることが確認できたので、当面は安泰だ。もうこんなソフトに振り回されたくない。

  1. UptownからLogitech G HUB 2023.9.473951を入手する。
  2. そのまま上書きインストールすると2023.10.493246が入る
  3. GHUBを起動しオンボードメモリモードを解除した状態にし、デバイス設定を開く
  4. サイドボタンとDPI変更ボタンを無効化する
  5. DPIを好きな値に設定する
  6. 最初の画面に戻り、右上のプロファイルメニューを開き、プロファイルを管理を開く
  7. 画面下部のプロファイルにあるデフォルトの「詳細」をクリックする。当たり判定が微妙なので文字の真上をクリックしたほうが良い。少しでもズレると違うところに行ってしまう
  8. デフォルトプロファイルの設定が開くので「固定に設定」をクリック
  9. 「プロファイルごとの設定とプロファイルの切り替えを無効化し、このプロファイルを持続にしますか?」と聞かれるので「はい」
  10. 最初の画面に戻り左上の「三」みたいなやつをクリックし、設定をクリックする
  11. 設定画面が出てくるので全てのチェックを外す。これはオンボードメモリモードで動かすのが目的で、勝手にアップデートされたり、無駄に起動してリソースを食ったりしないようにする。

あとがき

Logicoolはハードはよいと思うのだが、ソフトがまるでだめだと思う。特にマウスやキーボードの耐久性については個人的には高く評価してる。

エレコムのマウスなら一ヶ月でチャタリングが起きる使い方でも、Logicoolなら一年は持つというのが個人の肌感としてある。

他にも私は過去にエレコムのゲームパッドのボタンを数日でチャタリングさせてしまったことがあり、その都度保障修理に出していたらエレコムからご意見をいただいたことがあるくらいだが、ロジクールのゲームパッドは一度も壊れたことがないため、耐久性の面で非常に信頼を置いている。

ただメーカーサポートは微妙で、Logicool G913-TKL-LNBKのキートップは酷使すると剥げやすく、正規品が存在しないので、アリエクとかで類似品を買うしかない。それもキーによっては単品売りがないので、とても困る。

他にもキーアサインを入れ替えてキートップも変えたいみたいな時にも困る。参考までに私はDELとALTを追加しているのだが、DELはあまり売っておらず、入手に苦労した。

とはいえ、このキーボードはキー配列が良く、打鍵感や清掃性にも優れるため、個人的にはかなり気に入っている。消耗しやすいCtrl, Shift, WASD辺りのキートップなら入手性も悪くない。

まぁなんというかASUSやGIGABYTEのユーティリティも作りが良くないと感じているので、ハードメーカーが作るソフトは色々微妙なのかもしれない。ASRockは結構いいけどね。

先日2026年のBluesky予測という記事が発表され、とても素晴らしい理念だと思ったので感想をつづってみる。

SNS疲れについては過去にもネット疲れの一つのような感じで軽く触れたが、昨今SNSに疲れを感じている人は少なくないと思う。本記事では、Blueskyが提唱する『インターネットを再び良くする』という理念への個人的な感銘を書いていく。

情報の掃きだめの打破

現在のSNSは憂鬱で、攻撃的で、人間味のない「情報の掃き溜め」になってしまい、Instagramではフォローしている投稿がほとんど表示されなくなり、Xでは非同意ポルノが氾濫している。オンラインコミュニティは延々とスクロールし続けて可処分時間を溶かす装置となった。

これらの実装は全て人間がやってきたことだから、つまり同じ人間により覆すことができるという考えをBlueskyは持っているようだ。

Blueskyでは似た分野の投稿を集める機能を開発する予定があるそうで、これによって見知らぬ人たちと一緒にライブ体験を共有し、瞬時に友人になったかのような感覚を味わうことができると言っている。

きっとこれは、かつてMMORPGにあった祭りのようなものだろう。その場の熱気で見知らぬ人が集まり、思い思いに熱狂する、そういった事ができるのだろう。

つまりBlueskyは玉石混交で様々な情報がごちゃごちゃになった場所、自分がその時に見たい情報やフォロイーの動静といった、自分が求める情報だけが整然と並ぶ場所を目指しているのだろう。

南アフリカにはポンテタワー[1]と呼ばれるビルがある。ポンテタワーは中央の吹き抜けに数階分のゴミが堆積した高層ビルだ。今のSNSはまさにそういった状態で、Blueskyとしてはそういった状況を打破したい、この現状はよくないと思っているというわけだ。

これはある意味でXのおすすめタブのような新しい出会いに出会う機会は減るが、逆に言えば常に新規性のある情報に触れ続け、それを浪費し、三日前に見たもののことなど既に覚えてすらいないような状況より、遥かに健全だ。

インターネット上の小さな奇跡との出会い

Blueskyでは「ウェブ上で見つけたり自分で作った素晴らしいものを共有するための場所」を目指したいと考えているそうで、それは「『これはすごい!』と感動できるような、デジタルの小さな奇跡に出会う場所」だそうだ。

これが何かというと、恐らく個人の創作や、簡単なプログラム開発といった趣味の成果物の話だと私は考えている。

つまりバズることを目的に、世間を煽る創作をしたり、コンビニの冷蔵庫に入ったりすることではないということだ。みんな芸人をやめて普通に振舞おうということかもしれない。

Xではきわどいネタを無限に投稿しバズっている人がいるが、あの人たちが本心でやっているかというと、個人的には懐疑的だ。広告塔になり、自分の製品が売れるからとか、単に目立って承認欲求が満たされるからしている可能性は十分にあるだろう。

私は千人、一万人にリーチするより、ごく限られた数名にリーチする方が価値があると思う。これは人口に膾炙してしまうと聞きたくない意見が聞こえてきたり、そもそも全部を全部見るのが不可能になるからだ。

「あなたの記事で助かりました」「あなたのイラストのここが好きです」と数回言われる分には把握できるし、もしその人がずっと見ていてくれれば、友達や仲間になれるかもしれない。しかし数が多いとどうだろう?もはや個人を意識することはないだろう。数字が伸びたから満足みたいなところに行きつくと思う。

勿論、商業ならそれでいいだろう。企業や個人事業主、大手同人サークルで売れれば売れるほどいいならそれでいい。でも趣味ならどうか?むしろひっそりやりたくないか?というのは思う。

主役はSNSではなく、その先にあるものである

ソーシャルプラットフォームが自らを「ワールドワイドウェブの主役」だと思い込み始めた時から、インターネットはおかしくなり始めました。

そう思い込んでいるのかどうかはわかりかねるが、これも非常に共感できた部分だ。

例えばイラストレーターはpixivに絵を上げ、一般人は日々の体験をTwitterに書き、動画はYoutubeやInstagramにアップする。つまり以前はWebサイトで発信していた事柄が創作も発信もSNS上で完結するようになった。

それに情報を探すときですらSNSが使われるようになっている。例えば2022年3月2日の日経にあるアメリカでは検索ワードにRedditをつける話や、2016年2月19日の日本の若者はGoogleを使わずにTwitterで検索をするという話も出ていることから、SNSは徐々にワールドワイドウェブの主役として、のし上がってきたことがうかがえる。

しかしプラットフォームでは大半の人は見るだけで、投稿者は再生数や売り上げを競うゲームになっている。その為に対立が煽られ炎上したりもするし、フォローしてもフォローしたコンテンツでないものが流れてきたり、コンテンツを見ていて気が付いたら全く違う場所にいたりする。

果たしてこんなものが主役であっていいのかという思いがある。勿論、古い人間の考え、老害の言うことだという意見もあるだろう。実際にそうだと思うし、だからこそ私はBlueskyの言うことに共感しているのだと思う。

私はSNSを無限にスクロールしコンテンツを浪費することよりは、たまにフィードに流れてきた興味深いリンクをクリックして、小さな奇跡を見つける方がより価値があると思う。

それはSNSで見つかる小さな奇跡と何が違うのかと言われれば、それを上手く説明することはできない。しかし、インターネット老人としてはそう思うのだ。

Blueskyで見つけたものに刺激を受け、Blueskyでの活動が減る

穏やかで、非消費的な世界では小さな奇跡を見つけ、それに刺激を受け、何かに取り組むことも増えるかもしれない。

そういった中ではSNSの滞在時間は減る。別の取り組みが始まるのだ。すると、人はきっとSNSで受けた刺激をもとに何か生産的な活動を行い、それをSNSに投稿する再生産を行うようになるだろう。

すると、SNSは穏やかになるかもしれない。何故なら活動中はSNSを利用していないからだ。

結果としてSNSは脇役となり、メインのアクティビティは別のものになるだろう。SNSに誘導され、SNSの利益になる活動ではなく、自身の利益になる、より有益な活動が生まれるはずだ。

Blueskyは次のように、ユーザーをSNSに閉じ込める罠をなくし、可処分時間を自分が意図したことに有効活用できるようになるということを述べている。これは実に素晴らしい考えだと思う。人間は他人に操作され、あたかも自分が思っていると勘違いした状態で行動すべきではないのだ。

ユーザーを罠にかけて閉じ込めるように設計されたプラットフォームから離れ、「インターネットは生活を消費するために構築されるべきではない」とはっきり言えるような空間へと人々が移動するにつれ、ダラダラとしたスクロールは減り、より意図的な利用が増えると予測しています。

あとがき

内容には感動したが、反面どこで儲けるのかが気になった。自鯖勢は自分で運用コストを負担しているので別として、一般の人々は本体側に行くだろうからね。

まぁそこはさておきとして、元記事中にある次の文章はとても美しい文章だと思った。

しかし、もし人間の選択によってインターネットが悪くなったのであれば、人間が別の何かを選択することで、インターネットを再び良くすることができるはずです。
インターネットを形作ってきたのは人間です。
そして、人々はそれをより良くすることができるはずです。

また次の文章も非常に気が利いていて面白い。

このために、皆様から絶えずご要望をいただいている下書き機能を追加します。

どうしてそんなに時間がかかったの?という質問に対しては、まだ気の利いた答えを用意している最中ですが、準備ができしだい公開予定です。


  1. 南アフリカの都市である、ヨハネスブルグで最も治安が悪いといわれるヒルブロウ地区にあるタワーマンション。かつては中央の吹き抜けに地上五階までゴミが溜まっていたといわれている。以前は入って五秒で殺されるなど、非常に治安が悪いことで知られていたが、近年では観光ツアーが組まれるほどに改善している。