お知らせ

現在サイトのリニューアル作業中のため、表示が崩れているページが存在することがあります。

コネクタを傷めないための備忘録。

死ぬほど硬いのでなかなか抜けなかったり、挿したつもりが刺さっていなかったりする。

抜き方

こう刺さっている場合、手前の凹の出っ張り部分に爪楊枝を差し込み、てこの原理で持ち上げるとロックが外れるので、この状態で紐を真っすぐに引っ張る。

引っ張るだけで抜ける場合は別にやらなくてよい。

挿し方

まず刺さっているかどうかの確認方法。確認環境はUbuntu 24.04.3 LTS。

  1. ethtool enp1s0f0np0の出力に以下の内容が含まれることを確認
    Speed: Unknown!
    Duplex: Unknown! (255)
    Link detected: no
  2. 以下のコマンドでカーネルレベルで抜けていることを確認
    sudo dmesg | grep -i 'mlx5' | grep -i 'Cable unplugged'
    
  3. NICのコネクタのランプが点灯していなければ挿しなおす

Amazonや公式サイトにある情報が本当に正しいとは限らないので実地検分。

やり方

# これでCPUの情報が取れる
cat /proc/cpuinfo

# これでメモリの情報が取れる
opkg install dmidecode
dmidecode -t 17

# これでCPU, NICの情報が取れる
opkg install hwinfo
hwinfo

# これでeMMCのベンダ情報が取れる
cat /sys/class/mmc_host/mmc0/mmc0:0001/name
cat /sys/class/mmc_host/mmc0/mmc0:0001/manfid

調査ログ

CPU

cat /proc/cpuinfoの結果から取得した情報。

model name : Intel(R) Celeron(R) N5105 @ 2.00GHz

メモリ

dmidecode -t 17の結果から取得した情報。

MicronのLPDDR4でDDR4-3200相当であるとわかる。

Physical Memory Array
Location: System Board Or Motherboard
Use: System Memory
Error Correction Type: None
Maximum Capacity: 8 GB
Error Information Handle: Not Provided
Number Of Devices: 2

Memory Device
Array Handle: 0x003A
Size: 4 GB
Form Factor: Row Of Chips
Locator: Controller0-ChannelA
Type: LPDDR4
Speed: 3200 MT/s
Manufacturer: Micron Technology

NIC(RJ45)

hwinfoの結果から取得した情報。

pci 0x125cはI226-VなのでIntel Ethernet controller I226-V

Hardware Class: network
Model: "Intel Ethernet controller"
Vendor: pci 0x8086 "Intel Corporation"
Device: pci 0x125c
SubVendor: pci 0x8086 "Intel Corporation"
SubDevice: pci 0x0000
Revision: 0x04
Driver: "igc"
Driver Modules: "igc"
Device File: eth2

NIC(SPF+)

以前分解したときのラベルと、hwinfoの結果から取得した以下の情報と突き合わせるとMellanox ConnectX-3 En10*2 Gigabit Ethernet CX341Aであることが分かる。

Hardware Class: network
Model: "Mellanox MT27500 Family [ConnectX-3]"
Vendor: pci 0x15b3 "Mellanox Technologies"
Device: pci 0x1003 "MT27500 Family [ConnectX-3]"
SubVendor: pci 0x15b3 "Mellanox Technologies"
SubDevice: pci 0x0113
Driver: "mlx4_core"
Driver Modules: "mlx4_core"
Device File: eth3

ストレージ(eMMC)

以下の結果から、name: SCA128, manfid: 0x0000dfであることから、メーカー不詳のSCA128という製品であることが分かる。ググってもメーカー情報は不明だった。

cat /sys/class/mmc_host/mmc0/mmc0:0001/name
cat /sys/class/mmc_host/mmc0/mmc0:0001/manfid

まとめ

公式サイト?の情報やAmazonの情報と比べると微妙に差異があり、また、書いてない情報も取れたので調べてよかったなと思った。

構成 製品 備考
CPU Intel Celeron N5105 6T6C, 2.00GHz, TDP10W
MEM Micron LPDDR4-3200 4GB * 2
Storage SCA128 128G EMMC
NIC Intel Ethernet controller I226-V RJ45 2.5GbE * 3
NIC Mellanox ConnectX-3 En10*2 Gigabit Ethernet CX341A SPF+ 10GbE * 2

SPF+が取れないか、GE-PON F GE-PON-ONU タイプD<1>を分解してみた。もし取れたらSPF+ポートが有効活用できるうえ、邪魔なONUを撤去できるからだ。

ただまぁ結論としては無理だった。

結論としてはSFP+は入っておらず、光ファイバが基板に直付けされていた。

ONUに刺さっているLCケーブルをSFP+をはめ込んでSFP+コネクタのMACアドレスを書き換えれば、ONUとして動く可能性もあるが、色々問題がありそうなのでやめておこうと思う。

ノートPCを無理なく冷やすの続き。

前回は具体的な数値結果が書けていなかったので、今夏改めて出しなおした話。

まず計測手法をある程度標準化し、CPU温度ロガーを見つけることができたので、それを出している。但し計測端末が変わっており、100度張り付きは起きなくなっている。

概略

裏蓋がまだ入手できていないので一旦通常配置と、裏返し配置のみ。残りは追って追記予定。

温度 通常配置 ひっくり返し 穴開け+ひっくり返し ひっくり返し+穴開け+ラズパイクーラー
CPU平均 79.86度 65.66度 未計測 未計測
CPU最大 87.00度 87.00度 未計測 未計測
CPU最底 51.00度 49.00度 未計測 未計測
M/B平均 60.77度 55.98度 未計測 未計測
M/B最大 66.00度 58.00度 未計測 未計測
M/B最底 43.00度 41.00度 未計測 未計測

前回ひっくり返すだけで10度ほど下がると書いたが、実際にひっくり返しの効果は大きく、15度ほどの低下がみられる。

計測グラフ

裏蓋がまだ入手できていないので一旦通常配置と、裏返し配置のみ。残りは追って追記予定。

図は青軸がCPU使用率、橙軸がCPU温度、残りの束がマザーボードの温度である。

通常配置 ひっくり返し 穴開け+ひっくり返し ひっくり返し+穴開け+ラズパイクーラー
未計測 未計測

前回、OSインストールの記事を書いてから約四ヶ月、今回は実際にインターネットへの接続をやっていく。接続にはOCN バーチャルコネクトを利用する。

色々あって四ヶ月放置していたR86Sにはいい感じに埃が積もっていた。

確認環境

  • R86S U1
  • OpenWrt 24.10.0
  • OCNバーチャルコネクト

手順

OSインストールが終わっているものとする。

また、この手順ではLANケーブル(RJ45)を使って進めている。

途中でインターネットを利用する場面が何度かあるため、キャリア回線でWWWに出られるスマホがあると便利だ。

R86Sに接続する

eth1にWAN, eth0にLANを接続する。

パッケージのインストール

SSHで192.168.1.1に接続し次のコマンドを流しパッケージをインストールする。

opkg update
opkg install luci
opkg install map
reboot

Web管理画面へのアクセス

http://192.168.1.1/にアクセスするとWeb管理画面が開くので、ここから設定をしていく。

設定情報の取得

管理画面上部のNetworkからInterfacesを開き、wan6のIPv6にある先頭4セクションを控え、http://ipv4.web.fc2.com/map-e.htmlを開き入力、計算する。出力されたoption始まりの行の内容をすべて控えておく。

wan6のIPv6にある先頭4セクション(aaaa:bbbb:cccc:dddd)とoptionの値は後で使うので全部控えておく。

WAN側IPv6のDHCP(DHCPv6 client)の設定

wan6のEditボタンを押す。

DHCP Serverタブを開き、「Set up DHCP Server」ボタンを押す。

IPv6 Settingsタブを開きRA-Service、DHCPv6-Service、NDP-Proxyをrelay modeに変更し、保存する。

LAN側IPv6のDHCPの設定

先ほどと同様にDHCP Serverタブ→IPv6 Settingsタブと開き、RA-Service、DHCPv6-Service、NDP-Proxyをrelay modeに変更し、保存する。

ルータ広告用のインターフェースの作成

画面左下にある「Add new interface...」ボタンを押し、以下の要領で選択し作成する。ルーター広告はIPv6のRouter Advertisementのことなのでインターフェース名をwan6raとしている。

項目
Name wan6ra
Protocol Static address
Device Alias Interface: "@wan6"

Deviceは項目選択後は画像のように@wan6表記になる。

ルータ広告用のインターフェースの設定

ここでは控えておいたwan6のIPv6にある先頭4セクション(aaaa:bbbb:cccc:dddd)を利用する。

wan6raインターフェースのEditボタンを押し、General Settingsタブにある項目を次の要領で設定する。

項目
IPv6 address aaaa:bbbb:cccc:dddd::1001
IPv6 gateway aaaa:bbbb:cccc:dddd::1
IPv6 routed prefix aaaa:bbbb:cccc:dddd::/56

各設定項目に応じて、先頭4セクションの後ろに::1001、::1、::/56を追記するイメージ。

疎通確認

Save&Applyを押し、以下のサイトが開けることを確認する。

この段階ではIPv6にしか繋がらないため、続けてIPv4向けの設定をしてゆく。

MAP-E用インターフェースの作成

次の要領でインターフェースを作成する。

項目
Name wanmap
Protocol MAP / LW4over6

MAP-E用インターフェースの設定

ここでは控えておいたoption始まりの行の内容を利用する。

wanmapインターフェースのEditボタンを押し、General Settingsタブにある項目を次の要領で設定する。

項目
Type MAP-E
BR / DMR / AFTR option peeraddrの値
IPv4 prefix option ipaddrの値
IPv4 prefix length option ip4prefixlenの値
IPv6 prefix option ip6prefixの値
IPv6 prefix length option ip6prefixlenの値
EA-bits length option ealenの値
PSID-bits length option psidlenの値
PSID offset option offsetの値

Advanced Settingsタブを開き「Use legacy MAP」にチェックを入れ、保存する。

Firewallの設定

SSHで192.168.1.1に接続し/etc/config/firewallを開く。

config zone
	option name 'wan'
	...
	list network 'wan'
	list network 'wan6'

となっている箇所の末尾に以下を追記し保存。rebootコマンドで再起動する。

	list network 'wan6ra'
	list network 'wanmap'

ルーター再起動後、http://wa.kiriwake.jpne.co.jp/に接続し、判定ボタンを押し、試験1~4と、契約中のフレッツ東西の光がOKになっていれば疎通は問題ないと思われる。

後は適当に幾つかサイトを開いたりfast.comで回線速度を見て疎通確認を実施した。

ストレージの拡張(2025/08/26追記)

イメージを焼いた関係で、初期パーティションが狭い。R86S U1のeMMCは128GBもあるので、これを拡張する。

  1. GPartedのサイトからイメージを落とし、最新のRufusで適当なメディアにイメージを焼く。
  2. GPartedを焼いたメディアをR86Sに接続
  3. R86Sを起動しDeleteボタン連打でBIOSに入る
  4. Boot OptionでGPartedの起動順位をトップにする
  5. 再起動し一番上のGParted Live(Default settings)で起動
  6. 起動するとGPartedの画面が出ているのでパーティションを最大まで広げる

やり終えてから思ったが、OpenWrtインストール時に使ったUbuntuServerにpartedくらい入ってるだろうし、それでやってもよかったかもと思った。

発生したトラブル

192.168.1.1に繋がらない

eth0にLANを接続する事で繋がる。初期設定ではeth0がブリッジ、eth1がWAN、eth2は未設定。

ポート不足?(ニチバン問題?)(未解決)

ニチバン問題と同じものかはわからないがコネクションが225を超えた付近で通信が詰まる傾向があった。このため、Configuring OpenWrt to work with Japan NTT IPv6 (MAP-E) serviceのADVANCED CUSTOM CONFIGURATIONを利用し解決を試みたが、たぶん特に意味はなかった。

以下のコマンドを流すことで導入できた。

cd /lib/netifd/proto
mv map.sh map.sh.orig
wget -O map.sh https://raw.githubusercontent.com/fakemanhk/openwrt-jp-ipoe/refs/heads/main/map.sh.new
reboot

ひとまず変更して、意図的に大量のサイトを開いた状態がこちら。一見解消しているように見えるが、人為的にやった結果なので同等の結果かどうかは怪しい。

また一気に大量のサイトを開きまくると、流石に若干詰まりが見られたが、詰まっていた時はルーターさえ疎通しなかったので、単にOSのポートを食いつぶしていただけという可能性もある。

参考までに元のmap.shに戻して同じ操作をしてみたところ、ちゃんとコネクションが張れたので関係なさそう。

以前と比べてネットワーク構成が変わっており、Buffaloのルーターをスイッチングハブとして使っている影響などが関係しているかもしれないので、しばし静観の方向で…。

ルーター起動後、Windowsでネットワークアダプタが認識中のままになる、インターネットに繋がらない

電源投入からOCNバーチャルコネクトのリンクアップまで20~50秒ほどかかるので気長に待つ。

LAN側IPv6のDHCPの設定でDHCPv6-Serviceの値はrelay modeかserver modeか?

OpenWrtではDHCPv6の運用が難しいため、基本的にrelay modeでよいと思う。

おまけ

eth0をWAN、eth1をLANにする方法

  1. NetworkからInterfacesを開く
  2. wanとwan6のDeviceをeth0に変更
  3. Devicesタブに切り替る
  4. br-lanの「Configure…」ボタンを押す
  5. General device optionsのBridge portsをeth1にして保存
  6. Save & Applyを押す

CPU温度を見る方法

luci-app-temp-statusをインストールする。

2025年8月4日時点では以下のコマンドでインストールできる。

wget --no-check-certificate -O /tmp/luci-app-temp-status_0.7.1-r2_all.ipk https://github.com/gSpotx2f/packages-openwrt/raw/master/current/luci-app-temp-status_0.7.1-r2_all.ipk
opkg install /tmp/luci-app-temp-status_0.7.1-r2_all.ipk
rm /tmp/luci-app-temp-status_0.7.1-r2_all.ipk
service rpcd restart

インストールが終わるとトップ画面にTemperatureが出てくるほか、Status→Realtime GraphsにもTemperatureが出てくるようになる。

セットアップが完了したR86Sの姿

まぁまぁいい塩梅だと思う。

撤去されたYAMAHA RTX830

R86S + OpenWrtを導入するまで使っていたRTX830。価格の割にIPv6向けの機能が貧弱だったり、設定が手間だったり、マニュアルが雑目だったり、あまりいい思い入れはなかった。

OCNバーチャルコネクトの接続がBuffaloルーターより早く安定している点と、LAN向けのDNSがあるのは便利だったが、あの読みづらいマニュアルはもう少し何とかした方がよいと思う。

今回セットアップした感想

今のところ予想以上にトラブルや問題がなく、平然と動いているため、かなり満足している。

RTX830との比較

管理画面の操作性や充実度はRTX830を遥かに超えており、非常に体験がよかった。

設定変更についてもSave & Applyを押すまでは保留状態になるため、間違った設定が即座に反映されないのもよい。

しかもPending changesをクリックすると設定ファイルに対する差分も確認でき、大変便利だ。

電源投入からOCNバーチャルコネクトへのリンクアップまでの時間も体感RTX830と大差なく、Buffaloルーターのように接続ネゴシエーションの成功を祈っていたら1~2時間経過していたみたいなこともないのは素直にうれしい。fast.comで計測した限りでは速度やレイテンシの劣化もなく大変満足している。

DHCP設定の静的リースのUIが便利すぎる

Network→DHCP and DNS→Static Leasesから現在繋いでいる機器が見れるのがありがたいし、リース情報もわかりやすい。

しかも静的リースを行うときにOpenWrtが把握しているMACアドレスとドメイン名の一覧が出てくるので、手打ちしたり、確認する手間が省けるのも便利だ。リース時間も設定できるし、至れり尽くせりである。

ちょっとうるさい

唯一残念なところを挙げるとするとファンが微妙にうるさく、2mの距離があってもモスキート音レベルのささやかな動作音が聞こえる部分だ。これは慣れれば気にならなくなると思いたい。今の時期だとエアコンの音にかき消されてほぼ聞こえないが、それでも寝る前だと個人的には若干気にならなくもない程度だ。薄型のシロッコファンゆえにNoctuaのファンに変えるのも難しく、正直解決策としては物理的に遠くするか、間に何か防音材を放熱の邪魔にならないように挟むくらいしかないだろう。一応メーカー的には静穏ファンとのこともあり、大半の人は気にならないとは思う。

Banana Pi BPI-R4にもSPF+が2つあり、RJ45ソケットもあり、2.5万程度と安価なため、冷却装置をDIYして静穏化する場合はこちらの方が向いている可能性がある。実際にやってる人もいる

ただまぁスペックはR86Sの方が上等なので、安く静かで多くを求めず、多少大きくてもいいならBanana Pi BPI-R4、多少の騒音を許容でき、スペックが欲しい場合はR86Sというのもありだろう。一般家庭のルーターに、そこまでスペック要るのかどうかというのはさておき…。

微妙なスイッチングハブの使用による性能劣化

今回ルーター側のポート数の制約により、ルーター直結でなくスイッチングハブを通してWWWに接続している。使えるものがBuffaloのWiFiルーターのAPモード(スイッチングハブとして機能する)しかなかったので、これを使っているが、直結と比べた場合にあからさまな性能劣化が見られた。以下は数回計測した上での平均値。小数点以下は切り捨て。

直結時

下り速度 上り速度 アンロードレイテンシ ロード済みレイテンシ
435Mbps 430Mbps 4ms 5ms

Buffalo経由時

下り速度 上り速度 アンロードレイテンシ ロード済みレイテンシ
357Mbps 422Mbps 5ms 13ms

上りは誤差だが、下りが78Mbps低く、ロード済みレイテンシも倍以上の差が出ている。MMOを辞めた今となっては問題ないとはいえ、なんとも微妙だ…。

ただまぁ、将来的には10GbEスイッチを購入する予定であるため、恐らくソフトウェア的な制御によって起きているであろうこの問題は、いずれ解消するとは思う。

次の作業に向けて

設定のカスタマイズなどを通してよりよい環境にしていき、IP変動環境でIPv6を利用した自宅サーバーの公開や、10GbEの導入などに向けて挑戦していきたいところだ。

参考記事