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投稿日:
映画::トラペジウムジャンル::アニメ

映画館で鑑賞しながら書き綴ったメモをまとめ上げた内容。シーンやセリフのメモから簡単な考察までごった煮。まだ書き切れていない部分もあるが殴り書きでも書かないと一生外に出す機会がないので、一度上げておく。

OP

  • コンパスが落ちて壊れる
    • 東西南北の解散を示唆している?

序盤

  • 南さんを探しに行くときの地図に既にバツがある
    • 純金インゴットを探した痕跡?あるいは西南北を調べるときの下調べの痕跡か?

くるみ

  • 作業環境
    • エディタの表示がダークモード
      • エディタはアイコン的にATOM?画面はVSCodeっぽい。でもCppとJavaならJetBrainsのIDEの可能性もなくはなさそうだが、マニアックすぎるしそこまでは出てこなさそう
    • macOS
  • 真司に連れられて対面を果たした最後にボートが沈んだこと
    • 恐らくこれはくるみが壊れることを示唆している?
    • 或いはこの時点で東の考えに感づいており、その観念を表している?
  • ロボコンでプールを貸してくれた南や、繋いでくれた東に対してコメントをしない
    • この時点で南や東を信頼していなかった?
  • 本屋でくるみが珍しく他人に興味を持つ
    • この相手が亀井さん
    • くるみはこの後、また亀井さんと会い、東と亀井さんを引き寄せる
  • 自分が興味がないことは絶対にやらないくるみが東の願いを聞いて登山イベントに来る
    • つまり、これは来てもいいというサインだった可能性がある
  • 基本的に南のことを信用しておらず、自分より下に見る傾向が序盤はあったと思う
    • 登山イベントでも南の発言を否定・嫌悪するシーンがあった
    • 文化祭で怖がる南をからかい面白がっている
  • 翁琉城のテレビ取材があったときにくるみは来なかった
    • この時に既に利用されることに感づいていたのか?
    • しかし二回目、古賀と会う時にはくるみも来ていた
  • 古賀と東西南北全員の対面後、くるみは南にこれからのことを相談している
    • これまで下に見ていた南への意識が変わっている?
    • 結局ここでくるみは南の提案に乗りテレビ出演を承諾したが、これは挑戦したいという気持ちがあったのかもしれない
  • クイズでロボットについての設問に答えられなかった
    • その後くるみは泣きながら、もう嫌だと言っていた
    • この時に既にくるみの心は折れていた
    • 翌日のダンスの練習では嫌そうな顔つきだった
  • 東だけ歌ったライブの帰りで南に美嘉が笑わなくなったことに気付いているかと尋ねるシーンがある
  • 練習開始前に大声で叫び暴れながら逃げようとする
    • 「アイドルなんてどうでもいい」
    • このとき南が「普通の女の子に戻してあげましょう」と東を諭す
  • 『くるみと仲良くしてくれた女の子は東ちゃんが初めてだったよ』

  • 左利き
  • 気を引き締めるときなどに頸部をさする仕草がいい
  • ファンレターの数が東だけやけに少ない
  • 「彼氏がいるなら友達になるんじゃなかった」「サイテー」と美嘉に言い放つ
    • 翌日ノートに「前向きになりたい」と書き、美嘉に謝るが、その次のシーンで南に「苦手なら練習すればいいのに」と言ってしまう
  • SNSの評判で「ひとりだけ生歌で音がずれている」というのを見て「私だけ口パクじゃないからいつも必死でずるい」と書き込もうとしてやめた
  • ノートに最後に残した言葉「出口。私は」
  • 『性格も往生際も悪いから諦められないんだ』
  • 「ただひたすらアイドルになりたかった、あの時の私は、幼稚で、馬鹿で、かっこ悪くて、かっこよかった」「あの時の私、ありがとう」
  • 「夢を叶えるのは、叶えた人にしかわからない」

美嘉

  • クイズの翌日、ダンスの練習中に彼氏がいることが発覚し、別れることを求められる
    • 別れる(多分実際は分かれてない)
    • この時くるみは凄く嫌そうな顔をしていたが、南が「彼氏がいることは素敵なことですわ」というと南に反応するシーンがある
    • この後くるみは「そこまでする必要ある?」とかなり嫌そうな顔で独り愚痴る
  • 「私のヒーローが日本に帰ってきたんだって」「私はね、東さんのファン一号なんだよ」
  • 『これからもずっと応援してる。まだあきらめてないんでしょ?』

  • 『私を見つけてくれてありがとう』

全体

  • 現実は想定通り動かないが、それでもあきらめずに、粘り強く目標を追いかけていれば、それはいつしかかなうという話
    • 東は文化祭でライブイベントに皆を誘おうとしたが、この作戦は失敗し、その代わり別の内容で満たされた
    • この別のイベントは最初は東にとって不都合だったが、その後、好都合に変化した
  • 事務所に入りSNSを始めたとき
    • これまで無名で何もなかった素人でも芸能人になるだけでちやほやされる事がうかがえる
  • 新曲の作詞をみんなで担当することになったとき
    • この時点では誰も作詞できなかった
    • 東以外は全員多忙で困っていた(私生活+テレビ出演の仕事)
  • 楽屋最後のシーン
    • 東「アイドルって大勢の人たちを笑顔にできるんだよ」「こんな素敵な職業ないよ!」
    • 亀井「近くの人を笑顔にできない人が…」「今の東さんは変だよ」
  • いつもの場所で
    • くるみ「解散はしたけど、みんなアイドルになったこと自体は良かったと思ってる」
    • 南「私を見つけてくれてありがとう」
    • くるみ「くるみと仲良くしてくれた女の子は東ちゃんが初めてだったよ」
    • 亀井「これからもずっと応援してるね」「まだ諦めてないんでしょ?」
  • 地図
    • 南さんに出会う前の地図にバツが4箇所
    • 南にあたる場所を探していた?東西南北の候補探し?
  • EDの手前で流れる「あのときの私はバカで~」みたいな部分から全ては大人になった東ゆうの回想であることが読み取れる

描写

基本的に非常に細かく、拘りが深い。ここまで深い作品は今まで見た作品の中でも初めてかもしれない。

  • 基本的にかなりリアリティ重視の書き込みになっているように感じる
    • 学校のトイレにあるさび付いた鏡
    • くたびれた黒板けし
    • macPCとWinPCが並んでいて、ちゃんと書き分けられている
    • これらは制作の意図らしい
  • キャラの書き方が歪で違和感がある
    • くるみの体系が極端に違う
    • 美嘉の体系だけやらエロティック
      • カーディガン、へそ出しジャージや、ズボンの片裾上げなど、それっぽい描写が多い
      • 彼氏持ち、整形という設定もそれっぽさがある
    • 南がやたら細すぎる
    • 東が平均的過ぎる
    • これらも制作の意図らしい
  • 背景に移っているカレンダーは徐々に進んでおり、恐らく東ゆうの高校一年生~二年生の三月までの間くらいの出来事のように見える

総評

アニメ映画としてのトラペジウムは夢を叶えることの困難さと、叶えた時の喜び、そしてそこに至るまでの残忍さや、子供ゆえの未熟さ、だからこそ存在するかっこ悪さと、かっこよさの二面性みたいなのを描いた、そんな夢を抱いた女子高生の青春を描いた作品なのではないかと感じた。

またOPにVTuberを起用しているのも実在のアイドルと、仮想のアイドルを引き合わせて、ついでに創作上のアイドルを書き出すという設定のメタさを表現しているのではないかという気がしている。

恐らく本作が刺さるのは、過去に夢や目標を持ち、それに向かい、ただひたすらに人を巻き込みながら七転八倒しながらも駆け抜け、そしてその夢を掴んだ人や、或いはそれに巻き込まれた人かもしれない。

私も過去にMMOで色んな人に迷惑をかけ、喧嘩をし、時には和解し、時には仲違いし、それでも掲げた目標はすべて成し遂げてきた。例え鯖板で叩かれ晒され炎上しようと、どんなことがあっても進んできた。私利私欲のために人を利用することに躊躇いはなかったが、それでも相手に楽しさや、喜びといった何かしらの利益を提供してきたつもりだ。きっとあの時巻き込まれた人たちは楽しかったと今でもそう信じている。トラペジウムの世界と違い、あの時の仲間たちとはもう会えないのが残念だが…。

投稿日:
映画::トラペジウムジャンル::アニメ

ここ最近トラペジウムという映画にハマっているという話はトラペジウムを見てきた その2や、トラペジウムを見てきたでしているが、この作品はスルメの様な作品で、グッズを買う熱意が生まれるのが遅れたため、グッズを手に入れるために多数の映画館を巡礼した話だ。

実は過去にも似たことをしたことがあり、その時はソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォのミトのメインウェポンであるヴァリアブル・シックルを探し求め以下の地図のようなルートで広範囲の映画館をめぐり手に入れたのだ。因みに以下のルートにない映画館もめぐっている。

SAOPのミトの武器を手に入れるときにやった旅

この時には実に次に挙げる10館に及ぶ映画館を巡礼した。OSシネマズ神戸ハーバーランド、アースシネマズ姫路、TOHOシネマズ西宮OS、109シネマズエキスポシティ、イオンシネマ大日、梅田ブルク7、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、あべのアポロシネマ、MOVIX八尾。

参考までに件のヴァリアブル・シックルはMOVIX八尾で手に入った。他の映画館では軒並み売り切れで、ヴァリアブル・シックルだけ狙ったように消えていた。転売が横行していたのもあり、人気アイテムだったのは間違いなかったが、MOVIX八尾という比較的誰も来なさそうな映画館にはごく普通に残っていたのだ。

ヴァリアブル・シックル パッケージ表
ヴァリアブル・シックル パッケージ裏

なお、この時は公開の翌日に行動したのだが、今回は公開から四週に入ろうとしていたときだったので、かなり絶望的な状況だったが、私は諦めなかった。今回狙うアイテムはトラペジウムの学生証風アクリルチャームと、インスタントフォト風カードだった。この二つのアイテムはランダム封入で4キャラ分存在するということで、私は全キャラ分揃えたいと考えたので、どうにかして揃えることにした。Xでは前日にも入手報告が出ていたし、トラペジウムは上映館が多いわりに信じられないほどガラガラだったので、まだ手に入るという確信があった。また、前回の体験から八尾の様な誰も来なさそうなところを狙うとよさそうだと考え、その辺りを重点的に狙うことにした。

今回は平日に動き始め、四日に分けて行動している。まず初日はTOHOシネマズ西宮OSに運動もかねて自宅から自転車で向かった。ママチャリで行ったのだが、割と正気ではない距離だと思う。入場者が少ないのであれば経験上、比較的グッズの残りがいい傾向にあるここであればあると考えていたのだが、期待は見事裏切られ消えていた。この日の移動距離は30kmだった。

初日の巡礼、この日は当日も翌日も平日だったので余り動けなった

次はOSシネマズミント神戸、OSシネマズ神戸ハーバーランドに始業前の時間を活用して向かったが、これも外れた。前回見たときはまだあったのであるかと思ったら消えていた。この日は金曜日で次の日が休みだったのもあり、終業後にイオンシネマ加古川に向かった。加古川なら見る人も少ないだろうからあるだろうという見立てだったが、こちらも外れた。そして、流石に姫路にはないだろうとアースシネマズ姫路に向かったが、やはりなかった。この日の移動距離は126kmだった。

二日目の巡礼は翌日が土曜日だったので大きめの移動をした

その次は土曜日となり、時間に余裕ができたので比較的郊外にある映画館を狙い撃ちにするように大きく動くことにした。まず電話番号を公表している映画館の幾つかに電話をかけ目星をつけた。この時にはトラペジウムの入場者数が増えていることに気づいていたので、全ての映画館に電話をかけることはやめて、早く回ることを優先した。幸いこれによって奈良に寄る必要がなくなり、大阪と和歌山に絞れた。

この日は次に挙げる4館を巡った。109シネマズ箕面、ジストシネマ和歌山、ユナイテッドシネマ岸和田、TOHOシネマズくずはモール。この計画を立てる前にOSシネマズミント神戸でトラペジウムの鑑賞予約を入れていたのと、余りにも距離が離れた、行程であったため、スケジュールがだいぶ縛られた。正直正気ではない距離を移動していると思う。因みに和歌山と岸和田については最寄り駅から劇場までの距離が開いているが全て徒歩で移動している。

109シネマズ箕面とジストシネマ和歌山は出発前に在庫確認をしており、109シネマズ箕面では学生証4枚と、フォトカード3枚を手に入れることができた。ここで運よく1名分以外は揃ったため、残り1名分を探す旅になった。ジストシネマ和歌山についた時には在庫が尽きており、ユナイテッドシネマ岸和田に期待したものの、これは空振りに終わった。また、TOHOシネマズくずはモールは当初行く予定がなかったのだが、Xのフォロワーからここに在庫が多くあったという情報を聞き、行くことにした。なお到着した時にはフロントの営業が終わっていたため、在庫確認だけして帰ることとなった。幸い在庫が見れる状態で、潤沢の在庫があることが確認できたため、翌日来ることを決意した。

この日の行程は、どことなく東西南北を巡っているような十字の形をしており、図らずしもトラペジウム感のある道行きとなったので少し満足していたりする。また、この日の移動距離は361kmとなった。なお京都まで突き抜けてるのは疲労による電車の乗り間違えである。

大阪府を縦断し和歌山まで至る狂気の巡礼を刊行した三日目

さて、最終日だ。正直昨日歩き回って足が痛いが、TOHOシネマズくずはモールに潤沢な在庫があるのは確認していたため、これを取られないよう早起きして開業前に乗り付けた。そして幸いなことにここで全て揃えることができた。おそらくこの記事を書いている今でも在庫があるのではないだろうか?その後は、くずはモールで映画を見て、今後の在庫予測を立てやすくする意味合いや、気分で、次に挙げる兵庫県内の上映劇場と、大阪都心部のめぼしい劇場を巡ってみた。TOHOシネマズ伊丹、MOVIXあまがさき、T・ジョイ梅田、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば。

正直、伊丹には少し期待をしていたが見事になかった。尼崎や梅田には確実にないと思っていたが、実際なかった。特にT・ジョイはグッズの販売が極めて渋い印象があったのだが、実際パンフしか売ってなかった。TOHOシネマズなんばはTOHOシネマズ西宮OS並みにグッズの残りがよい傾向がある気がするので、少しだけ期待していたが、西宮が死んでいる以上ここも当然のごとく死んでいた。この日の移動距離は200kmとなった。

余裕がだいぶあったので最後に三宮のスイパラでやっているトラペジウムコラボにも行けたのがよかった。因みに三宮がコラボイベントの最西端である。

Xのフォロワーの助けによって勝利を掴んだ四日目

初めは徳島や香川、岡山に鳥取、島根までも巡る計画を立てていたが、無事近畿地方内で収まったのは良かった。そして総移動距離は717kmとなった。神戸から東京を遥かに超えているすさまじい距離である。巡った映画館は全14館で、次に挙げる通りだ。TOHOシネマズ西宮OS、OSシネマズミント神戸、OSシネマズ神戸ハーバーランド、イオンシネマ加古川、アースシネマズ姫路、109シネマズ箕面、ジストシネマ和歌山、ユナイテッドシネマ岸和田、TOHOシネマズくずはモール、。TOHOシネマズ伊丹、MOVIXあまがさき、T・ジョイ梅田、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば。

9館目で引き当てているため、実質前回よりは少ないのだが、距離は前回と比べると遥かに長い。

さて、以下が姫路~和歌山に至る壮大な旅をして手に入れたトラペジウムの学生証とフォトカードである。恐らく全国広しといえど、ここまでしてまで手に入れようとした人間も他にいないだろう。まさに狂気である。正直フォトカードを集める気はなかったのだが、ついでなのでこっちも集めてしまった。

何とか全員分揃えることができた学生証
ついでに揃えたフォトカード

なお、実際に行ったわけではないが、シネマサンシャイン大和郡山とイオンシネマ茨木にも在庫がないことを電話で確認している。

今回の調査で分かったのは、TOHOシネマズはグッズの仕入れ在庫が多いのではないかということと、イオンシネマは少なさそうということだ。またユナイテッドシネマ岸和田も期待できそうになかった。ジストシネマ和歌山は若干期待できそうではあったが、余りにも遠すぎる。行ってる時間で売り切れる可能性が濃厚に思うので、大阪府に存在するほかのTOHOシネマズを回るのが私の場合は良さそうに感じた。

ただ、当たり前のことではあるが、できることなら上映初日に揃え切れれば、それが最も理想的だろう。遅くなるほど辛くなる。しかしまぁ、このような旅行もそれなりに発見があったりして楽しいので、これはこれで悪くなかったりもする。実際、和歌山や岸和田を歩くのは結構楽しかった。

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映画::トラペジウムジャンル::アニメ

前回の記事を書いてから、二回目を見たので感想をまた書く。

やはりこの作品は非常に良い作品だ。いい意味でひねくれていて、青春で、青臭く、そして人間味がある。同時に賛否は非常に分かれる作品だろう。まず前回書いた記事のとおりめんどくさいオタク向け作品であるため、多くの人は内容を理解できないと思う。実際映画.comでは理解・共感できなかったという意見が多く見える。

東さんが「一度は見失った星」ということを発言するシーンがあるが、これはその後に出てくるオーディションに落ちたということを示唆していたのだと思う。これはとても良い伏線だと思う。

また「彼氏がいるなら友達にならなければよかった。サイテー」と東さんが亀井さんに言うシーンがあるが、恐らくこれが本作で最も険悪なムードになるシーンの一つで、全てが終わり、また始まる切っ掛けになるシーンとしてかなり好きだなと思えた。東さんは基本的に舌打ちをしたり、暴言を吐いたり、顔を歪ませたり、頸動脈に触れる癖があるなど非常に感情の発露のあるキャラクターで見ていて面白い。人間味の凄いキャラクターだと思う。

またくるみちゃんの活躍にも気づいた。彼女は一番最初から常に憂鬱そうな表情をしていたが、最初から東さんの謀りを見抜いており、さらに真司が東さんに抱いていた気持ちさえも見抜いていた。恐らく真司が自分を東さんに引き合わせてきてその時から既に気が付いたのだろう。彼女は過去にファンの接近に疲れていたことからしてそのような感情の機微に気が付いていたのかもしれないし、或いは真司から何かしらのリークを受けていた可能性もある。

なんにせよ、女子ながら高専に進みロボコンに出るほどの秀才であるから、頭は切れるのかもしれないし、ロボコン優勝という目標を持つものとして、同様にアイドルになりたいと強く思う人物の心を読み取れた可能性もある。何にせよそういったことに気が付きながらも自分が壊れる寸前まで東さんに付き合ってくれたという意味では非常に健気であり、友人思いな子である。

お蝶夫人、南さん、つまり華鳥さんは名脇役だったと思う。特にこれといって目立つシーンはなかったと思うが、全員を繋ぎ合わせ輪を保つ重要な鎹としての役割を担っていたように思う。しかしテニス部に所属している割に登場人物の中で一番脚が細いのは気になった。

作中の演出としてはダンスシーンで引きのシーンは3D、寄りのシーンは通常作画に代わるのは新鮮でよかった。ダイナミックな動きと、絵の綺麗さが両立されていてよかったと思う。しかし3Dモデルの足の細さがやや気になった。あれでは脚というより棒というか…w

あとは中後半から総作監であるけろりら先生の絵柄がもろに出てくるシーンが多々あり、作画が乱れているのが気になった。ぶっちゃけ、ぼざろにしか見えなかった。

ほかに作品の外側としては、主題歌をVTuberの星街すいせいが歌っていたことは、星街すいせいがVTuberからアイドルになったような錯覚が個人的に生まれ、メタ的によかった。エンディングタイトルが「方位自身」というので東西南北と自分自身を掛けているような名前になっているのもよい。

総合的には2024年のアニメ映画作品では今のところ一番好きだ。飛びぬけて好きといえる。

魅力的なキャラが多いので好きなキャラはかなり迷うのだが、キャラビジュアルを軸に見ると亀井さんが好きだ。南さんほどではないものの身長が比較的高く、総合的なルックスが好みだ。東さんが認めるルックスの美少女だけはある。

総合点ではやはり東さんだろう。あれだけ人間味があり、感情の発露をし、表情が豊かで、顔も美形なので文句のつけようがない。東高の制服のダサさにコンプレックスを抱いているところもいいし、真司との最後のデートでの満更ではなさそうな態度や、大人になって再会し、目線を送られた時の反応も好みだ。

また作中舞台としては神戸女学院大学が出てきたのがよかった。神戸女学院大学は兵庫県西宮市に所在する女子大だ。舞台は千葉県南部、出てくる鉄道は内房線のようだ。

しかしまぁ劇的に客入りが悪いこともあり、公開から一ヶ月程度で打ち切りになりそうだ。まぁこの手の作品にはありがちなことではあるとはいえ、上映館が多い作品だけに何とも言えない。

そういえばキービジュアルの水面に映る東さんもいいよね。気づく人が少ないポイントだと思うけども…。

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映画::トラペジウムジャンル::アニメ

トラペジウムというアニメ映画を見てきた。余りに衝撃的だったので記事にしてみようと思う。

実は映画館の予告とかで存在は知っていたのだが、キービジュアルとAKB48系ということで初めは見る気がなかった。しかし映画館でポスターを見た時、これは見ないといけないと思ったのだ。

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ポスターを見ると色々あるが、個人的にはこの辺りが刺さった。「楽しくなかったら許さないからね。」「来なさい、死にものぐるいで。」「ボランティア活動とか興味ないですか?」「私たちは元々友達だったんだから。」どう考えても狂気がこもったメッセージである。正気ではない。見ないと損をする。瞬時に脳裏をその感情がよぎった。

そして観てきた感想だが、これはすごくよかった。人の感情がこれでもかと詰まった作品だ。内容を端的に言うと精神的に未熟な学生が、挑戦と失敗を繰り返し苦汁をなめながら、立派な大人になる過程を描いた成長譚だ。

登場人物としては絵に描いたような箱入りお嬢様、陰キャ系の技術オタク女子、いじめられっ子根暗から整形で転生し普通人間に擬態した女子、頭がよくスペックは高いものの精根腐りまくりで強かなアイドル志望主人公といった感じで、非常に個性的だ。

主人公はアイドル仲間を集めるために東西南北の名前が付いた高校から謀略的にメンバーを集める。友達になろう、技術のことに興味があります、そんな噓を重ねてどんどん人を集める。中には、その学校の男子生徒の下心を逆手にとって勧誘するシーンさえもある。ここはこの作品のキーとなるポイントで、エンディングで最も輝く伏線として機能することになる。

そして絆づくりをしたり、将来アイドルとして有名になったときに経歴を調べられても問題がないようなアリバイ工作まで、様々な謀りを行う。高校生とは思えない行動力である。

しかし偽りの絆で互いの意思とは関係なく集められたアイドルはすぐに破綻する。それはもう全員感情を限界まで発露するのだ。「こんなことしたくない!」「このままでは私は壊れてしまう!」そういったことを次々と話にするのである。

それから間もなくし、アイドルは解散する。主人公は他の全員から責められる。そして全員解散する。これで終わりか…と思うものの、そこからまた絆を取り戻すストーリーがあり、この一件をきっかけに全員がそれぞれの夢を見つけ、大人になりそれぞれの夢を達成し、また出会う。

そしてその時、昔下心をもって近づき、結局実らず、利用されるだけだった真司が、展示会を開く。すると、そこにはかつて、まだみんな楽しく本当に笑っていたころの集合写真があったのだ。そのタイトルこそが、そうtrapeziumなのだ。真司は星を撮影することが好きなカメラマンだった。そして、この写真は星として輝くアイドルを撮影した一枚だったのだ。

所々で出てくる主人公の悪態や自己中心的な態度、傲慢さ、他の登場人物から発露される葛藤、公開、憎しみ、そういった強い感情が多く表現されており、非常に人間味のあるストーリーで個人的にかなり良かった。

しかし本作は映画の予告シーンやキービジュアルからは全く予想できないような内容だったので、恐らくギャップを楽しんでほしいという思いがあるのかもしれないが、そこまで名のある原作ではないこともあり、映画館はガラガラだった。元々はよくあるアイドル物的な内容に終始する宣伝しか打たれていなかったと思う。口コミは悪くないように見えるが、設定が複雑でセンチメンタルな感情を描いた作品ということで、端的に言うとめんどくさいオタク向け作品であり、恐らくそこまでヒットすることはないだろう。どのくらい面倒かというと岡田麿里作品よりも面倒だ。個人的には、こういうのがかなり好きなのだが、残念ながら基本的に私が好む作品はヒットしない。

二回目を見てきたので、トラペジウムを見てきた その2を書いた。