ここ半年くらいでしょうか、見慣れないタイプのCAPTCHAを見る機会が増えてきました。MicrosoftやTwitter(X)周りのロボットガードでよく見るのですが、SPI試験に出てくる問題のような内容で、やや難解さがあります。正直これ解けない人はどうしたらいいのかなと要らぬ心配をしてしまうほどです。
具体的には開始画面がこんな感じのやつです。
問題は複数種類あり、右にある3Dの図を左の3D図の方角と一致させるものや、指示された図を選ぶものもあります。
以下は右にある3Dの図を左の3D図の方角と一致させるCAPTCHA問題、矢印ボタンをクリックして図を回転させ、方角を合わせる内容です。右側の図は毎回変わり、そもそも真っ直ぐではないケースもあるので地味にやりづらいです。
こちらは指示された図を選ぶ内容。正直初見では何言ってるのかよく分からなかった。
基本的に誤答すると問題が一問ずつ増えていくようで、失敗すればするほど途中で誤答する確率が増えるので結構しんどいやつです。
このサービス自体はArkose Labsが提供するArkose MatchKey Challengesというものらしく、サンプルを見るともっと難解そうな問題もあります。
Arkose Labsは以前にもPick-a-TileというCAPTCHAを提供していたようで、これも見覚えがあります。
問題例としては以下のようなものですが、「Pick the spiral galaxy」とか人間が見てもよくわからないと思うんですよね…。確か日本語環境だと「渦巻き銀河を選択してください」という感じの問題だったと記憶しているのですが、私は初めて見たとき「渦巻き銀河とは…?」となってしまいました。フィーリングで解きましたけど…w(ぐるぐるしてるやつやろみたいな…w)
こういうのを見てて思うのはインターネット空間は段々一般の人には使えないものになっていくのではないかということです。マイナンバーカードを見ていても、何のためにあるのかわからないとか、使い方がわからないみたいな声は一定数あります。マイナンバーカードでなくても各種サービスやアプリでは一定数あるでしょう。
そういう意味でデジタル化を推し進めていくのがどこまで正しいのかとかというのを、このCAPTCHAを見ていて感じました。究極的にはリテラシーが低い人を弾ければ人力スパムBOTは減らせるでしょうし、Amazonの変なレビューも減っていくでしょうから、ある意味そういった方向のほうがいいのかもしれませんが、それはそれで消費者のマスに依存してるECサイトとかはどうするんだというところもあるので、難しい話だと思います。
多分もうリテラシーが高い人でないとITを使うのは難しい時代というか、元々ITは一部のマニアがこぞって使ってたツールだったので、一般の方が使うには難しすぎるのだと思います。SNSでのトラブルや、各種事件などを見ていてもそう思いますし、IT業界で働いていても何も解っていない人は掃いて捨てるほどいます。
そもそもITツールがここまで全国民に浸透してる国も日本と韓国くらいしかない気がするので、海外ではあまり気にされていないのではないのかという気も…。これはSNSの利用数って日本がダントツだった記憶があるのと、海外にSIerがないという部分でそう考えています。日本人は多くの人がITツールを使えるので、各々が独自の発想でシステムを作れますが、海外ではそうでないのでビッグテックが支配できているのではないかと考えています。
日本は昔から識字率が高く、世界的にリテラシーが高い国だったので、この辺りもそんな感じで発展しているのではないかと個人的には考えています。よく日本のITは遅れていると言いますが、多分進みすぎていて、逆にそう見えるのではないかと最近は思えてきています。海外ではエクセルを使わないという話も、使えない人が多いだけで、日本は使える人が多いだけとか、そういうのはある気がします。現状は調べてないのであれですが、例えば十数年前であれば日本はブロードバンドの整備率が韓国に次ぐ規模の情報社会でした。もし欧米のほうが進んでいるならもっと普及していたでしょうし、StarLinkがもっと前に開発されていたと思います。
なんか話がだいぶ脱線してしまいましたが、不正対策がどんどん強化されていくとインターネットはどうなるのかというのは気になるところなので、また何かあれば記事を書いていこうと思います。